英語(TOIEC・英検)

英検とは?|英語検定の概要・特徴・メリット

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英検1級、TOIEC890点、IELTS 6.5点を保有している私が、英検準2級の勉強方法についてご説明します。
英検1級とIELTS 6.5点の資格証明書は下記になります。

英検準2級を初めて受ける方は、どんな試験なのか気になりますよね。実は私が最初に受けた英検が準2級でした。
高校1年生のとき、学校の方針で受けたのですが、他の級を受けたこともなかったのでとても不安でした。
今回は、そんな私の経験も織り交ぜながら、英検準2級についてわかりやすく説明していきます!

英検とは?

そもそも英検とは何なのか?というところから説明していきますが、正式名称は実用英語技能検定といって、日本英語検定協会が主催。文部科学省が後援している資格となります。日本ではもっとも規模が大きい英語の検定試験で、行われるのは年に3回となっています。

”5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級”と全部で7つの級に分かれており、数字が小さくなるほどレベルが上がっていきます。3級~1級では、試験は一次と二次に分かれており、一次に合格しないと二次には進めません。一次試験ではリスニング・リーディング・ライティングを、二次試験ではスピーキングをテストして英語の4技能を測ります。

また5、4級にライティングと二次試験はありませんが、受験者全員がスピーキングテストを受けることができます。これはパソコンやタブレット、スマートフォンを使って家や学校から受験可能です。

英検の受験者数


英検の受験者数は年々増加しています。TOIECが英語試験の主流となっていますが、英検もまだまだ受験をしている人が多く、それだけ注目されている英語の試験ということです。
2019年度には、

英検とTOEICの比較と相違点


一昔前までは、英語の資格=英検となっていましたが、今では英語の試験というと、TOEICを思い浮かべる人も多いでしょう。ひとことでTOEICといってもさまざまな種類がありますが、もっとも一般的なのは聞く力と読む力を測定する TOEIC® Listening & Reading Testだと思います。

英検との大きな違いは、レベルに関わらず全ての受験者が同じ問題を受け、結果が合否ではなくスコアで出るところです(満点990点)。
レベルごとに問題が作られているわけではないので、ある程度の英語力(英検2級くらい)がないと単語などが理解できないかもしれません。

もし英検とTOEIC、どちらを受けるか悩んでいる方や英語を勉強し始めたような方、まずは基礎をしっかりと付けたいという方には英検を受けることをオススメします。
英検なら自分のレベルに合わせて受験できるので、初心者でも挑戦しやすいですし、何せ低い級でも合格したかどうかという基準はとても大事です。まず英検5級に合格しようという目標を決めて合格するのと、TOEIC400点を目指して400点を超えるという感覚は正直違います。TOIECには「合格」という文字がないので自分で掲げたハードルを超えたという感覚があまりないんですね。もちろんTOIECでも目標点を超えるのは嬉しいのですが達成感が全く異なりました。

また英検は、1回のテストで4技能すべてを測れるのもバランスがいいですね。
TOEICで4技能を測定しようとすると、Speaking & Writing Test も受ける必要があるのでその分費用もかかります(6,490円+10,450円=16,940円)。
また、TOEICよりも英検1級のほうが問題のレベルが高いので、より上を目指している受験者にとっても実は英検の方が合っているんです。TOIEC990点の満点を取っても英検1級に合格できるかはまた別の話と言われています。それぐらい英検1級の方が総合的な英語力を鍛えることができますが、TOIECはリスニングとリーディングをメインで鍛える感じなので英語力に偏りが出ます。

英検を取得する7つのメリット

英検の資格はあなたの英語力の証明です。証明できるとどんないいことがあるのか、以下7点にまとめてみました。

英検のメリット1:学校や企業での評価が上がる


英語に力を入れている学校や企業は、英検を持っている人を優遇することが多いです。
英検は履歴書にも書ける資格なので、就職や転職も有利になります。また最近ではTOIECしか受けない人も多いため、TOIECの高得点を取得している人も増えています。またTOIEC特有の問題の傾向もあるため、TOIEC対策をすることによって高得点を取得することも可能となっていることから、TOEICの高得点取得者=英語がペラペラということもなくなり、より英語力が高い人を見極める上で英検1級を取得した方がレア度が高いです。

英検のメリット2:身につけたスピーキング力を仕事や日常で活かせる

英検の問題は、日常生活やビジネスシーンで使える英語を元に作られているため、英検のために鍛えたスピーキング力は生活の中でそのまま使えるんです。これが英検の強みです。
TOIECは先程も伝えましたが、スピーキングテストを別途受験しないとスピーキング力はつかないです。もちろん通常のTOIEC試験で測るリスニング力とリーディング力も大事なのですが、実践英語ではリスニング力しか使えません。

英検のメリット3:高校や大学によっては入試で優遇してくれる

英検保有者を優遇する「入試活用」制度は、多くの学校で取り入れてられています。「英検〇級以上」が出願条件であったり、加点の対象になったりします。これは英検が日本で昔から英語の資格として根付いていたからです。TOIECでも優遇してくれることもありますが、私の時代では「TOIEC○○○点以上」というのはみたことがありませんでした。

英検のメリット4:学費の免除や英語系の科目での単位認定もねらえる

「英検活用」制度というもので、これもさまざまな形で生徒が優遇されます。
単位認定がほとんどですが、一部授業や留学プログラムの参加条件になっていることもあります。

英検のメリット5:海外留学の条件が満たせる


留学に必要な語学力の証明に、英検を認定している大学・カレッジが約400校あります。
オーストラリアでは5州の州立高校が認めているので、高校留学の道も開けます。
自分が留学したいと思っている国と高校の条件を調べてみることをオススメします。

英検のメリット6:英検の勉強が入試にも役立つ


高校・大学の入試問題と似ている部分の多い英検。
英検2級程度のレベル・出題形式に慣れていれば、入試でも経験を活かすことができます。

英検のメリット7:全国通訳案内士試験の英語科目が免除される

全国通訳案内士を目指している方には絶好のチャンスです。免除の条件は英検1級とハイレベルですが、年に3回もある英検ならチャンスも3倍です。
入試や単位の優遇、留学条件は学校によって対応がちがうので注意が必要ですが、優遇制度がある場合は大きなアドバンテージになるでしょう。英検を持っていれば、学校やビジネスの可能性が広がります。

英検の各級のレベル

英検は自分のレベルに合わせた級を受験できます。
しかし、どの級が合っているのかよくわからないという人も多いと思います。
各級の受験に適した年齢とボキャブラリーを表にしたので、参考にしてみてください。

推奨目安必要単語数
5級中学初級程度600語
4級中学中級程度1,280語
3級中学卒業程度2,580語
準2級高校中級程度4,080語
2級高校卒業程度5,780語
準1級大学中級程度7,630語
1級大学上級程度10,030語

年齢はあくまでも英語力の目安なので、その年齢でないと受験できないわけではありません。実際、私も準1級の会場で小学校低学年くらいの子を見たことがあります。
また、5級から順番に受けていかなければいけない、というような制約もないので「これなら目指せそう」と思える級から始めるのがオススメです。

英検の受験料金

英検にいざ受験しようと思ったときに、気になるのが料金です。
英検はほかの英語検定試験に比べると低価格ですが、級が上がるほど料金も上がっていく仕組みになっています。
各級の検定料(税込)を以下にまとめました(2020年4月に改定)。

受験料準会場料金
5級3,000円2,000円
4級3,600円2,600円
3級5,900円4,900円
準2級6,900円4,900円
2級7,400円5,500円
準1級8,400円本会場のみ
1級10,300円本会場のみ

※英検には一次試験免除のシステムがありますが、その場合も同額になります。

英検の各級の試験時間

英検は級によって試験時間が異なります。級が上がるほど一次・二次ともに時間が長くなっていくので、小さいお子さんが受験するときには集中できるかの注意も必要です。
下の表の一次試験の欄は、着席時刻~終了時刻と各パートの所要時間です。二次試験は集合から解散までの時間が、受験する順番によって違います。
1級・3級の二次試験は午前になることもあるので注意してください。

一次試験(筆記/リスニング)二次試験
5級13:20~14:55(筆25分/リ20分)3分(スピーキングテスト)
4級9:20~11:10(筆35分/リ30分)4分(スピーキングテスト)
3級13:20~15:25(筆50分/リ25分)午後(5分)
準2級9:20~11:45(筆75分/リ25分)午前(6分)
2級13:20~15:55(筆85分/リ25分)午後(7分)
準1級9:20~12:05(筆90分/リ30分)午前(8分)
1級13:20~16:20(筆100分/リ35分)午後(10分)

家で過去問を解くときなども、本番と同じ時間で解けるように練習しておくのが非常に大事です。
時間配分がわかっていれば、「制限時間内に解き終われなかった」、「時間が足りなくて見直せなかった」といった失敗を防げます。

英検とは?|英語検定の概要・特徴・メリットのまとめ

英検の概要、特徴、メリットはお分かりいただいたかと思います。英検はTOIECとは違った英語の試験で、英検なりのメリットがあります。最近ではTOIECの方が良いという評価になってきていますが、TOIECが高得点だからといって英語が話せるわけではないということもありますし、英検のレベルは非常に高いので是非英検も受けてみてください。
この記事を読んでいただければ、英検の基礎知識はバッチリです。料金などは改定されたり受験方法によって変わったりするので、受験する前に公式サイトも合わせて確認してくださいね。

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