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TigerGraphとは?グラフ分析ツールをわかりやすく解説

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TigerGraphについて知りたい方がこちらの記事をご覧になっているかと思いますが、TigerGraphはこれから成長する可能性が高いグラフ分析サービスです。リアルタイムで完全な分散型の並列グラフを提供するプラットフォームで、機械学習を用いてデータの予測を行ったりもできます。

そんなTigerGraphは色々なことができますし、無料でデモも提供しているので試しに使ってみることをおすすめしますが、概要をわかりやすくご説明していきます。

TigerGraphとは

TigerGraphは高度な分析を機械学習を用いながら行い、グラフにて分析結果を容易にみることができ、3つの主要な機能を使用してデータ分析結果を知ることが可能です。

TigerGraphは、プログラマーのYuXuによってGraphSQLという会社名で2012年に設立された会社です。2017年9月に現在のTigerGraphという社名に変更して大規模な資金調達を行い、成長を加速しています。

  1. 全ての社内外のデータセットとパイプラインを分散グラフデータベースに接続します。
  2. 接続データを高度に分析
  3. データベース機械学習を用いて接続されたデータから学習して予測

あらゆる分野で使用されており、業界を問わずに利用できるグラフ分析ツールです。

リアルタイムの不正検出も行うことができるため、世界を代表する企業が取り入れており、リスク管理をしています。

また色々なデータを集めて分析するプラットフォームとなるため、取り扱うデータ量は膨大ですし、企業運営の中枢を担うであろうサービスです。

クエリ言語は「GSQL」とよばれる、TigerGraph独自開発のSQLのようなグラフクエリ言語です。

TigerGraphの凄いところは処理速度が非常に速いことです。膨大なデータを集めて分析するには処理時間がかかってしまうものですが、GSQLという独自言語を用いながらリアルタイム処理も行えることから導入する企業が増えています。

TigerGraphの本社はどこ?

セールスフォースやTwilioなど多くのスタートアップ企業(ユニコーンやデカコーン)があるシリコンバレー(正確にはレッドウッドシティ)に本社を置いています。

本社の住所は「3 Twin Dolphin Drive, Ste 225 Redwood City, CA 94065 USA」となっています。

TigerGraphは日本にも進出しており、日本法人があります。住所は「東京都港区赤坂2丁目23番1号アークヒルズフロントタワーRoP806号」となっています。

株式は非公開となっており、いつか上場した時には株価が飛んでもなく上がりそうな銘柄ですね。日本法人も立ち上がっていることから日本でも今後広まっていくのではないでしょうか。

TigerGraphのメリット5つ

TigerGraphの特徴はご理解いただけたかと思いますので、これからメリットを5つご紹介していきます。

メリット①:収益性の改善

TigerGraphは多くのデータを集約して分析・グラフ化することで多くの課題を解決できます。1つが収益性となっており、顧客分析を得意としたマーケティングに利用できます。

事業戦略を作り、マーケティング・セールスで売上を上げていくのが普通ですが、意外にもしっかりとした戦略がない企業も多いです。しかしTigerGraphは効果の高い施策などを分析してくれます。

例えばインフルエンサー施策を行なっていたとした場合、どのインフルエンサーが効果が高いのかなどを把握できたり、マーケティング施策の効果を可視化することできます。またそのデータからもとづいた新たなインフルエンサーや施策の提案もあるため、戦略も立てやすくなります。

メリット②:カスタマージャーニーも可視化

マーケティング施策でもTigerGraphが使えることをお伝えしましたが、多くのマーケターが作るであろうカスタマージャーニーも可視化することができます。

BtoCであれば分かりやすいですが、検討期間が長いBtoBの分野ではカスタマーの行動がわかりづらく、データも点在していることから分析が難しいです。

しかしTigerGraphは、それらのデータを集約してグラフ分析することができるため、カスタマージャニーの作成を手助けしてくれます。シームレースに顧客エンゲージメントと属性パターンを検出してくれるためマーケターには素晴らしいツールだと思います。

メリット③:リスクマネージメント

昨今のセキュリティインシデントの多発は見逃せないものとなってきました。情報漏洩によって企業の存続に大きく関わってきます。もし多くの顧客情報が流出してしまった場合は、顧客への賠償もありえますし、企業の信頼が落ちてしまい、売上が下がるということも発生します。

そんなサイバーセキュリティ脅威を検出することもできるため、事前に防止できます。

またマネーロンダリング(AML)や詐欺防止などもリアルタイムで検知することができるため、アラートが上がったら即座に対応できることから、リスクヘッジがしやすいです。

メリット④:分析力と種類が豊富

TigerGraphはグラフ分析ということをお伝えしましたが、人工知能(AI)と機械学習(ML)・時系列分析・地理空間分析などもあります。

AIや機械学習はどの企業も気になっている分野ですが、導入のハードルが高いですし、そのレベルもまだ実用レベルに至っていないと判断している人も多いです。

しかし年々飛躍的に技術が向上しており、TigerGraphはそれらをグラフで表現してくれるため、使う側の人も理解促進につながります。

メリット⑤:優れた操作性とデザイン性

TigerGraphは、GUIの操作性も優れていますし、デザイン性も高いことから使いやすいです。世の中には様々なツールやサービスがありますが、使いやすさやデザイン性が優れているとは限りません。やはり利用者のレベルが異なる人が多いことから、ユーザービリティが高いサービスでないと結局、導入したけど使いこなせないということに陥ってしまいます。

しかし、TigerGraphはGUI操作で簡単にグラフで関係性をみることができますし、処理速度の速さからスイスイ操作できます。分析するにはデザイン性が優れていると可視化もわかりやすいので最高です。TigerGraphの操作性は動画でご確認ください。

TigerGraphの会社概要と製品デモ

TigerGraphのサプライチェーンデモ

TigerGraphの導入事例

TigerGraphは世界中で導入されていますが、実際の利用企業をご紹介していきます。業界問わず、多くのジャンルで利用できるので是非一度デモを申し込んで体験してみてください。

ジャガー・ランドローバー:自動車メーカーの事例

ジャガー・ランドローバーという自動車メーカーの名前を一度は聞いたことがあるでしょう。自動車は4500点の部品で構成されており、製造工程が複雑かつ、様々な企業から部品を仕入れていることから取引管理も大変です。複雑に絡み合うほど、無駄が発生していたりするため、それらを改善することが大きな利益も生み出します。

ジャガー・ランドローバーは様々なデータソースをTigerGraphに統合することで、サプライヤーの生産ラインを最適化させて、売上予測がより精度の高いものとなりました。


参照:ジャガー・ランドローバー社のTigerGraph導入事例

ジャガー・ランドローバーがTigerGraphを導入したことによって、意識決定スピードが向上し、サプライヤーリスクも低減されました。従来はサプライヤーチェーンスケジュールに3週間かかっていましたが、今では45分と大幅に短縮されました。

ジャガー・ランドローバー社のTigerGraph導入事例ホワイトペーパーはこちらから閲覧できます。

大手金融機関の事例

金融機関は事例では基本的に名前を伏せることが多いです。なぜなら顧客のお金を預かっている企業だからこそセキュリティ対策のためにも、どのサービスを使っているかを公表してしまうことで、ハッカーなどに情報を与えてしまい、そこの脆弱性をつかれてしまうリスクがあるからです。そのためTigerGraphの事例でも企業名は伏せた形となっています。

こちらの大手金融機関は、銀行、投資、住宅ローン、信託、支払いサービスの製品を提供しているアメリカで最大級の大企業です。
この金融機関は、従来のシステムでは不可能だった詳細な分析ができるようになりました。
一つの改善点が、銀行のマネーロンダリング防止プログラムを金融犯罪者よりも先手を打って機械学習でサポートできるようになったことです。

参照:大手金融機関のTigerGraph導入事例

世界中がインターネットでつながった世界のため、犯罪も増えており、膨大なデータを処理するためには、TigerGraphのスケーラブルでリアルタイム処理を兼ね備えた高性能なシステムが必要不可欠となりました。

GUIで操作でき、グラフ分析による可視化のおかげで、分析チームと調査チームの能力が向上しました。

TigerGraphの料金

TigerGraphの料金体系をご紹介していきますが、クラウドサービスとなり、従量課金性です。そのため、使用する項目(機能)×トランザクション量(データ量)によって料金が変動するため、一概にいくらなのかをお伝えすることができません。

TigerGraphでサインアップ(アカウント作成)をした上で料金を見ていく必要があります。TigerGraphはアカウント作成自体に料金は掛からないので、まずはアカウントを作成することから始めてみましょう。

自分たちが必要な機能やスペックをしっかりと洗い出した上で、実際の料金がいくらになるのかを料金計算機を用いて算出するのもいいですし、問い合わせで価格を提示してもらうのがオススメです。
また「AWS、GCP、Azure」などのクラウドサービスごとによって価格が異なるため、自分たちがどれを使用しているのかも確認しておいてください。

TigerGraphとはのまとめ

TigerGraphは本当に優れた製品で、これから日本でも多くの企業が導入を進めていくサービスだと思います。

企業活動を行う上で、分析をして改善していくことは免れませんし、しっかりとした分析をしないことには間違った方向に行ってしまうこともありえます。気づいた時にはすでに遅いという場面になってしまうため、TigerGraphを用いた高度な分析は必要不可欠になってくるでしょう。

またTigerGraphは日々進化しており、機械学習の精度も向上しています。グラフ分析力もどんどん上がっていくことが考えられるため、今のうちから使いこなしておくと、日本人では第一人者になれるかもしれませんね。

多くのITプラットフォーマーが存在していますが、TigerGrapgもその一員になっていることを期待しましょう。

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