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デジタルマーケティングとは?デジマの種類を丸ごと解説

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デジタルマーケティングとは、「インターネットなどのあらゆるデジタル環境を通じて行うマーケティング活動」のことですが、近年デジタルマーケティングという言葉をよく耳にするようになり、マーケティングが昔より身近に感じるようになりました。『マーケティング』と聞けばPRすると理解できますが、”デジタル”が付くと途端に「よく分からない」「なんとなくは分かるけれど、はっきりとは説明できない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのため今回はデジタルマーケティングについて丁寧かつ詳細に説明しました。

マーケティングとは?

そもそもマーケティングとは、「企業が、消費者に商品を購入してもらうために行う取り組み・働きかけ」のことを意味しており、昔からある手法としては、市場調査から新聞広告、テレビのコマーシャルなど様々です。

私が新宿を歩いていた時に、あるメーカーのシャンプーの街頭アンケートに答えたことがあります。香りや使い心地などのいくつかの質問に答え、お礼に図書カードをもらいました。これもマーケティングの市場調査の一つです。

さらに子供の頃、家に化粧品メーカーの販売員の方が来て、私の母や近所の奥様方を集めて無料で化粧を施して、そのメーカーの口紅がいかに発色が良いかをPRしていました。これもまたマーケティングの宣伝の一つといえます。

ITが発展していなかった時代には、マーケティングといえばオフライン活動のことを指していましたが、ITの発展とともにユーザーの生活スタイルもデジタル移行していきたため、マーケティングもデジタルに移行されていきました。

以下が私がよく使うマインドマップで作成したオフラインマーケティングの一覧です。マインドマップを使うと頭の中が整理されて、相手に話をするときにもわかりやすいのでおすすめのツールです。

デジタルマーケティングとは?

時代の変化に伴いアナログだったマーケティングの手法は、インターネットやパソコン、スマートフォンの普及により劇的に進化していきました。
消費者が商品やサービスを購入するまでに、昔のように「新聞広告やコマーシャル、街頭のポスターを見て、店舗に行って購入する」だけではなく、「インターネットを使い、Web広告や口コミサイト、InstagramやTwitterなどのSNS等でリサーチし、実店舗だけではなく通販サイトも利用して購入する」と消費者行動が変化したためです。

デジタル社会ではなかった時代は、人々に影響を与える媒体も少なく、メインがテレビ・新聞・雑誌でした。そのためその限られた媒体に多額の広告予算が投下されていき、華やかな世界になっていきました。デジタル社会になれば人々は選択の権利が与えられて、自分の好みに合わせて色々な媒体から情報を得ることができるようになり、生活スタイルの多様化によって、従来のマーケティング手法では企業の思い描くような消費行動につながり難くなってきました。

デジタルマーケティングでは、個人の消費行動や嗜好などを「デジタルなデータを元に分析し、企業がその人に向けてピンポイントでアプローチすること」が可能になりました。

スマートフォンの普及により、企業が消費者の購入履歴やアクセス情報、位置情報など個人のデータを入手し易くなったためです。言い換えれば、スマートフォンの普及がデジタルマーケティングの必要性を高めたと言えます。
このデジタルマーケティングにより、従来の街頭アンケート調査のような消費者全体の嗜好の把握や不特定多数の人に向けた広告ではなく、より企業が「個人」と深いつながりを持てる時代になったのです。

またデジタルマーケティングはターゲティングもしやすく、費用対効果も数字で表れるため効率が良いです。マーケティングチームに2-3名のようなレベルであれば確実にデジタルマーケティングに注力した方が効果を大きく上げられるでしょう。広告であれば広告管理画面から出稿の調整ができるため、オフラインマーケティングのようにどこかの企業(人)を介して行う必要もありません。

広告運用の経験があればどこでも簡単にスタートできますし、もし知見や経験がなかったとしても、色々と勉強して初めて見るのもいいのではないでしょうか。

ちなみに私は広告代理店に勤務していたこともありますが、個人でリスティング広告を出稿して集客をしていたこともあります。このように誰でもできるという点から優秀なマーケターにとってデジタルマーケは、効率がよく集客できることから非常に人気です。

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いとは?

デジタルマーケティングと似た言葉に「Webマーケティング」があります。どちらも同じような意味に感じられますが、両者にはどのような違いがあるのしょうか。

一言で言うと、その違いは「扱うツールの範囲」と「情報量」です。

Webマーケティングはその名の通りWebサイトがその範囲となっており、具体的にはSEO対策やアクセス解析、サイトのコンテンツの拡充と更新などです。

一方でデジタルマーケティングは、Webサイトに限定されずあらゆるデジタルツールが対象となっています。
具体的には、Webサイトで得られた消費者行動だけではなく、Eメール・Facebook・InstagramなどのSNS、ECサイトの会員情報、スマートフォンのブラウザや公式アプリの履歴、デジタルのポイント会員情報、アクセスした位置情報などに加え、実店舗での購入履歴や来店データなどのオフラインの行動まで含まれます。


Webマーケティングと比較すると、扱うツールの範囲が格段に広いことが分かりますし、それにより得られる情報量も必然的に多くなるため、デジタルマーケティングの一部にWebマーケティングが含まれています

そして、企業にとって、従来のWebマーケティングだけで無くデジタルマーケティングを取り入れることにより、一層精度の高いマーケティング活動が行え、新たな顧客を得る大きなチャンスとなるのです。

デジタルマーケティングの種類

検索エンジン最適化(SEO)

検索エンジン最適化とは、「SEO:Search Engine Optimization 」とも呼ばれ、インターネットの検索エンジン(googleやYahoo)を利用してキーワードを検索した際、自社サイトが上位に表示されるための取り組みのことを指します。皆さんもインターネットで何かを検索した際、表示されたサイトを上から順番に見ていくことが多いのではないでしょうか。
つまり、自社サイトがインターネットの検索結果で上位に表示されれば、自社を知らなかった人ともつながりができ、顧客になるチャンスを作ることができるのです。消費者にメリットのある情報や最新の情報など、消費者のニーズに答える充実した内容のコンテンツを提供し続けていくことで、その効果が期待できます。

SNSマーケティング

SNSマーケティングとは、その名の通りSNSを利用したマーケティングの手法です。

SNSはsocial networking service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略で、ネット上での個人と個人のコミュニケーションを主な目的としたサービスで、利用者の多いSNSとして、「Facebook・Twitter・Instagram・YouTube・LINE」が挙げられます。最近だと短編動画SNSとして中国発祥のTikTokは10代から絶大な人気を得ています。SNSは若者だけが利用されているように思いますが、50~60代といった高い年齢層まで多くの方がSNSを利用している時代となりました。

SNSには、日々多くのユーザーから新鮮な情報や生の口コミが集まります。それによってSNSは消費者が商品やサービスの情報を得る手段として多く活用されるようになっていったため、企業にとってはSNSを上手に活用すれば効果的に自社のプロモーションができることとなりました。

SNSヘの投稿によるマーケティング施策

通常の投稿は誰でもお金をかけずにできる初歩のSNS施策となります。企業が自社のSNSアカウントを作り活動することになりますが、主に3つのメリットが挙げられます。

認知度・好感度のアップ

今やSNSは企業のホームページなどに比べて見る機会が増加しており、SNSへの投稿で認知度や知名度のアップが期待できます。
また自社の情報を発信するという使い方に加え、ユーザーが他のユーザーに情報を拡散できるので、一気に企業の名前が広がるという可能性もあります。企業とユーザーの距離感が近くなり、親しみを感じてもらいやすいのも特徴です。

ユーザーがファンとなって自らコンテンツを投稿してくれるのをUGC(User Generated Content)と呼んでおり、UGCが生まれれば生まれるほどバイラル効果が高く、知名度と売上が上がっていくため、いかにUGCを増やせるかがバイラルマーケティングの鍵となります。

顧客の本音を把握できる

SNSは顧客と直接的なコミュニケーションを取ることができ、生の声を把握することができます。コメントや「いいね」、クリック数やシェア数などを数値化して分析し、商品やサービスの改善などに役立てることも可能です。

またTwitterの場合はアンケート機能もあるため、無料で顧客の声を聞く事ができます。またGoogleフォームとSNSを使うことでもTwitter以外のSNSでアンケートをとることができます。今まではメルマガを使ってアンケートを取得していましたが、SNSがこれだけ普及した世の中ではSNSの活用方法がよりスポットが当たってきています。

顧客の情報を獲得できる

SNSユーザーは自分のプロフィール(年齢・性別・職業・地域・趣味など)を登録しています。企業が公式アカウントを運用することで、自社のアカウントに反応したユーザーの情報を得ることができ、更なるマーケティングに活用することができます。

しかし、中途半端なSNS運用だと逆に企業イメージを損ねてしまったり、ちょっとした投稿の内容で炎上してしまうデメリットがあります。また、SNSは本来個人と個人のつながりのためのサービスであり、企業の一方的なメッセージは受け入れられにくい傾向があります。

SNSマーケティングを成功させるには、SNSの特性を理解することが大切です。
例えば、Twitterではクスリと笑ってしまうような投稿が話題になったり、Instagramでは思わず目を惹く魅力的な画の投稿が人気です。
年齢層や利用者数、利用目的が異なるそれぞれのSNSの特性を活かし、そのSNSのテイストに合わせた形で運用することで、短期間で効果的なアプローチが可能になるのです。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーとは、SNSなどの各種メディアにおいて強い影響力を持つ人物のことで、彼らは多くのファン(フォロワー)を抱えており、彼らの「口コミ」は大きな影響力があります。そのインフルエンサーに企業の商品やサービスをPRしてもらう手法をインフルエンサーマーケティングと呼んでいます。

インフルエンサーマーケティングのメリットは主に3つあります。

ターゲットを絞りやすい

インフルエンサーは自身の特化したジャンルに対して興味や関心のあるフォロワーを多く抱えています。例えばメイクに特化したインフルエンサーには、メイク道具が好きでメイクに興味のあるフォロワーが多くいます。そのインフルエンサーに自社商品のアイシャドーをPRしてもらえば、メイクに興味ある人たちに向けて効果的にそのアイシャドーをPRできるため、効果が非常に高いです。実際に企業もインフルエンサーマーケティングでの効果を実感しているため、インフルエンサーマーケティングへの予算投下は年々増えています。

口コミ要素が強く、拡散されやすい

企業が直接消費者に対して発するメッセージではないため、一般の広告より「生の声」として信頼性が高く、受け入れられやすいといえます。そして共感されたその口コミは、同じような興味関心を持つユーザーに更に拡散されていくという効果があります。

エンゲージメント率がわかる

インフルエンサーマーケティングは、インターネット上で行われる事が多いためデジタルデータの取得が可能です。「いいね、シェア」などのエンゲージメントデータを入手して分析することによって、さらなる施策を打ち出すことができます。

SNS広告

SNSの配信面を利用して、自社の商品やサービスを宣伝することをSNS広告といいますが、ターゲティングの詳細な設定が可能なことや、他の広告では難しい潜在顧客へのアプローチが可能なことが大きなメリットとして挙げられます。

効果的な広告にするためには、ターゲット層や商品の内容・目的によって利用するSNSを変える必要があります。しっかりと媒体特性を理解して、広告を運用する事で得られる結果が異なるため専門性が求められます

広告運用担当者の力量で運用レベルが違うため、広告代理店で熾烈な競争がありますし、企業のインハウス広告運用者も常にデータ分析をして改善していく必要があります。

それでは各SNS(Facebook・Twitter・Instagram・LINE)の広告について特徴を説明していきます。

フェイスブック広告

Facebookは世界的に利用者がおり、実名で登録する点が大きな特徴です。日本では月間アクティブユーザー(MAU)は2,600万人で比較的高い信頼性のあるSNSですし、幅広い年齢層のユーザーが多く、多くの世代にアプローチしたいときにオススメです。
実名だけでなく、年齢・出身学校・会社名など設定する人も多いため、他のSNSよりターゲティング設定が細かくでき、的確な広告を配信することが可能です。
広告掲載箇所は、スマートフォンやパソコンのタイムラインのニュースフィード内と、パソコンのタイムライン横のサイドメニューに表示されるものなどがあります。

若者の利用者が減少して他のSNSに移っていることもあるが、ビジネス商材の広告は今でも効果的で、ビジネス限定で若者もFacabookを利用しているケースも多いです。

Twitter広告

Twitterは最も拡散力が高いSNSといわれており、10~20代の利用者が多いため若年層へのアプローチにオススメです。日本では月間アクティブユーザー(MAU)は4,500万人です。

広告掲載箇所は、タイムライン上に表示される広告、おすすめユーザー欄に表示される広告、トレンドテーブルに表示される広告があります。Twitter広告の表示自体には料金が発生せず、クリックや視聴回数、フォロワー獲得数に応じて課金が発生しますが、リツイートなどで二次的に拡散された場合は費用が発生しません。

Instagram広告

写真や動画を使ったおしゃれな投稿が注目されるSNSで、若い女性ユーザーが多いことが特徴です。日本では月間アクティブユーザー(MAU)は3,300万人です。
広告掲載箇所は、タイムライン、ストーリーズ、リールの3か所で、100円から広告を出稿することができるので低予算からでも始められます。美容関係やアパレル、食品、旅行など、10~20代の女性へのアプローチに適しています。

LINE広告

LINEは日本で最も代表的なSNSで、月間アクティブユーザー(MAU)は8,600万人と日本の8割が利用しています。他のSNSと比べてユーザー数が多く、幅広い世代が利用しているため、あらゆる商品やサービスに活用できる広告枠として多くの企業が利用しています。

拡散力は他のSNSと比べると弱いですが、多くのユーザーにアプローチしたい場合におすすめです。広告掲載箇所は7か所で、LINEに関連するプラットフォームに広告を出すことも可能です。

リスティング広告

リスティング広告とは「検索連動型広告」とも呼ばれ、検索キーワード(検索クエリ)に対して検索結果に表示される広告のことをいいます。検索エンジン毎に広告を配信できますが、多くの企業はGoogleに多くのリスティング広告費用を費やしています。リスティング広告の表示欄の中でもランキングがあり、検索キーワードに対して、1クリックの広告費を決める事ができます。その広告費や広告文、LPなどの複数の評価をもとにリスティング広告の掲載順位は決まりますが、基本的には広告予算が多い方が上位表示されます。

リスティング広告のメリットとして多くのユーザーの目に留まりやすく、即座に自社のWebサイトに集客できることが挙げられます。自然検索結果を上位表示させるためにはSEOをしっかり行い、かなりの時間と労力がかかりますが、お金はかかるもののリスティング広告の場合はすぐに集客する事ができます。
またキーワードを検索しているユーザーは、その情報に関心の高い人であるため効率的に広告を発信することで売上につながります。

デメリットとしては、運用には必ず広告サービスを利用する必要があるため、効果を得るために常にコストが発生します。またリスティング広告は「広告」というラベルが表示されるので、基本的にユーザーに敬遠される傾向があります。
リスティング広告での上位より、自然検索での上位の方がクリック率が高く、SEO対策で自社サイトがより上位に表示される方が、リスティング広告より費用対効果が高いと言えます。

日本ではシェアが高いGoogleリスティングとYahooリスティングの違いを見ていきましょう。

Googleリスティング

Google広告とはGoogleが提供している広告サービスで、主な掲載箇所はGoogleの検索結果ページ(リスティング広告)、Googleと提携しているWebサイト(Googleディスプレイ広告)、YouTube広告の3箇所になります。その中でGoogleリスティング広告は、ユーザーにクリックされた回数の料金がかかるクリック課金制を用いています。

基本的にGoogleリスティングとYahooリスティングは似たサービスですが、それぞれの検索ブラウザーの上部に表示されるため、Google広告の設定でYahooのリスティング広告を出稿することはできません。つまりYahooリスティング広告を出稿する場合には、Yahooの専用の管理画面から広告の出稿調整をする必要があります。

Googleの利用者数はYahoo! JAPANとほぼ同じですが、Googleの方が若い年齢層が多く、スマホユーザーが多いのも異なる点として挙げられます。

Yhaooリスティング

Yahooリスティング広告は、正式名称ではYahooプロモーション広告と言い、Yahoo! JAPANが提供している広告サービスです。
Google広告と同様に主な掲載箇所はYahoo!JAPANの検索結果ページと提携先のWebサイトで、クリック課金制を用いていることも同じです。

Yahooのディスプレイ広告の配信先は、「GYAO!、excite、Bing、niftyなど」が代表的です。
GYAO!はメジャーな動画配信サービスですが、Google の配信先であるYouTubeの利用者数に比べたら劣ります。Yahoo! JAPANの利用者は40代以降が多く、パソコンユーザーが多いのも特徴といえます。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告とは、「成果報酬型広告」といわれるWeb広告の一種です。
広告費を払う「成果」の基準を企業側が決められることが、リスティング広告やインプレッション課金型広告(広告の表示回数で課金される広告)との大きな違いです。
「成果」の例としては、「商品購入」、「サービスの申し込み」、「会員登録」などを指します。

アフィリエイト広告の仕組みは、「広告を出したい企業や人=広告主」、「ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ(Application Service Provider))」、「広告収益を得たい媒体(ポイントサイト・比較サイト・口コミサイト・ブログなど)」の3者で成り立っています。

広告主が成果地点を決めてASPに広告を出稿し、APSが媒体とマッチングさせ、媒体は自身のサイトに合った広告を掲載します。

大きなメリットとしては、成果に対して支払いが発生するため、無駄なコストがかからず費用対効果が高いことです。
また、口コミサイトやブログに商品が紹介されるため、広告主が想像していなかった新たな見方で紹介れさたり、新たな顧客層を獲得する可能性があります。

一方で誇大広告をされたり、サイトに記事を書いてもらうことから始まるため広告の効果が出るまでに時間がかかることがデメリットといえます。

PPC広告

PPCとは「Pay Per Click」の略で、「クリック課金型広告」を指します。
従来の新聞広告のように掲載枠に対してコストが発生するのではなく、1回のクリックに対して料金が決まっているものです。つまり、一回もクリックされなかったらコストは0円で、クリックされた分だけコストが発生します。

リスティング広告とPPC広告はよく混同されますが、リスティング広告は「検索結果ページに表示される広告」だけを指しますが、PPC広告は「クリック課金型タイプの広告全般」を指します。つまり、PPC広告の中の一つにリスティング広告が含まれるということです。

動画広告

動画広告と聞いてピンと来るのはみなさんもYouTube広告ではないでしょうか。YouTubeがこれだけ身近になった今では動画広告を1日に1回は見ていると思います。動画広告は、YouTube以外にもGoogleの提携サイトやYahoo提携サイトなど、今となっては多くの媒体で見るようになりました。5Gが広く普及した場合、スマートフォンで高画質な動画を見る事がさらに容易になることから、動画広告も今後増加していく事が予想されます。

動画広告は主に3種類です。

インストリーム動画広告

プラットフォーム内で動画を再生している時に流れる広告を指します。動画広告の中で最も利用されており、YouTubeで流れる動画広告のほとんどがインストリーム動画広告です。

「動画再生中に勝手に流れる動画広告がジャマ」と思う方もいるかもしれませんが、ふと自分の興味のある広告が流れると自然と見入ってしまうことが多く、視聴者がアクションを起こす可能性が高いです。

インバナー(インディスプレイ)動画広告

プラットフォームでの広告掲載枠に流れる動画広告のことです。動画再生中に流れることはないため、インストリーム動画広告より目にする機会は減りますが、ターゲットユーザーに動画広告を配信できるためコンバージョン率(CVR)は高いです。

インリード動画広告

まとめサイトなどで記事を閲覧しているときに、自動で再生される動画広告を指します。
しっかりと記事を読んでいるときにふと流れる広告は、ユーザーの興味をそそるものが多く、ついつい見入ってしまうことが期待されます。

動画広告のメリットとして、多くのユーザーにプロモーションできること、画像や文字より多くの情報を伝えられることが挙げられます。
ユーザーに飽きられないテンポの良い内容で、数秒と言う短い時間内で多くの情報を伝えられる広告を作ることがポイントです。

Eメールマーケティング

Eメールマーケティングと聞いて、「メールマガジンの配信(メルマガ配信)」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。同じようなものに感じられますが、実は両者には大きな違いがあります。

メルマガ配信とは、「登録会員全員にメールを使い一斉に同じ情報を届ける」ことですが、Eメールマーケティングは、「登録会員ひとりひとりに合った情報を一人一人の最適なタイミングでメールを利用し届ける」手法です。
顧客に商品やサービスを購入してもらうために、「どんな内容で、どんなタイミングで、どのようなアプローチ」が最適かを戦略的に考え、メールサービスを利用し企業のゴール(=購入)まで誘導します。

Eメールアドレスを知っているということは、すでに企業と接点がある「見込み客(リード)」であり、最終目的の「購入」を促すためにEメールマーケティングは最も活用しやすい手法です。
顧客の情報・状況に合わせたメール配信をすることで、企業への親しみや信頼感が増し、強固な関係を構築することが期待できます。

アプリマーケティング

アプリマーケティングとは、スマートフォンのアプリを通じて顧客のライフサイクルや位置情報に合わせて接点を作り出し、リアルタイムなコミュニケーションをはかるマーケティング手法です。
アプリを使ってお店や企業を身近に感じてもらい、店舗への来店を促し、集客そして販売につなげることが目的です。

それには、顧客にアプリをインストールしてもらい、アプリを継続的に利用してもらうことが重要です。
顧客がGPSによる位置情報を許可している場合、店舗の近くを通るとアプリを通じてクーポンが表示されるなど、身近でリアルタイムな情報を届けることでその効果が期待されます。

また、アプリは顧客の年齢層・人気商品・話題の商品など企業にとって有益なデータを取得できます。これを活用すれば、更なる顧客のニーズに沿ったマーケティングが可能になります。

マーケティングオートメーション

マーケティングオートメーション(Marketing Automation)とは、MAと略されることも多いですが、マーケティング手法ではなく、企業のマーケティング活動において新規の顧客開拓の情報管理・アプローチを自動化(オートメーション)する仕組みのことです。また、自動化するデジタルツールを指しており、MAツールとマーケティング界隈では呼ばれています。

マーケティング活動では、顧客に最適な情報・タイミング・方法でアプローチすることが求められます。しかし、すべての顧客をフォローするには人員が必要ですが、人的リソースがなかなかないため、人の手で行われていた営業やマーケティングの作業を効率化・自動化するためにマーケティングオートメーションが開発されました。

自動化された主な機能として、顧客の情報をデータベース上で管理する「リード管理機能」、サイト全体ではなく個人のアクセス履歴や動向といったWeb行動を分析する「Web解析機能」、顧客の反応に合わせた内容のメール配信ができる「メール配信機能」などがあります。

顧客データの一元管理が可能になったため、顧客の多様化したニーズ・動向・嗜好を可視化でき、効果的なマーケティング戦略を行うことができるようになりました。

アウトバンドマーケティング

アウトバウンドマーケティング(Outbound Marketing) とは、企業側から消費者に対して直接的なアプローチを行うマーケティング手法です。
代表的なものとして、テレビのコマーシャル、メディア広告、ダイレクトメールやテレマーケティング、展示会などが挙げられ、デジタル広告が出る前はアウトバンドマーケティングが主流でした。企業側が何らかのツールや媒体を使い、企業発信で消費者に情報を届ける方法です。

メリットは、多様な年齢層・不特定多数の人へ一度に情報発信ができることです。食品など、幅広い年齢層からの注目を必要としている企業が多く用いています。

一方で関心のない商品は全く気にも留められず、情報が確実に届けられているのかが不確かなこと、多くのコストがかかることがデメリットです。

インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)とは、企業が有益なコンテンツを提供し続けていくことで、消費者側から主体的に選んでもらえるようにアプローチするマーケティング手法です。
具体的には、「ホームページ、SNS、ブログなど」のように消費者発信することで情報を得るものです。

元々その企業の商品やサービスに興味を持った消費者がWebサイトを訪れるため、的確・効率的に潜在顧客を絞り込めますし、比較的低予算でできることもメリットといえます。
ただ消費者がコンテンツを見つけるまで時間がかかるなど、即効性で言えばアウトバウンドマーケティングより劣りますし、実際にユーザーがウェブサイトに訪れてもらえないことには一向に売上が上がらないこともあり、ノウハウが必要なマーケティングとなります。コロナウイルス蔓延に伴い在宅ワークが主流となったため、デジタルマーケティングを駆使してインバウンドマーケティングに力を入れる企業が増えており競争が激化しています。

デジタルマーケティングとは?のまとめ

マーケティングの中でも大きくオフラインマーケティングとオンラインマーケティングの2種類に分けられ、今回はデジタルマーケティングのみに絞ってご紹介しました。

デジタルマーケティングの歴史はまだ浅いですが、年々広告予算が増加しており、多くの企業が取り組んでいます。そのためデジタルマーケティングに強いウェブマーケターの需要も登り調子で、有効求人倍率も5倍以上になっています。

マーケティングは本当に幅が広く、種類も沢山あるため、ノウハウや経験を得るにはかなりの時間がかかるかもしれませんが、デジタルマーケティングを学べば今後も安泰といえます。またデジタル広告だけに特化して勉強するのもいいですが、マーケティングは複雑に絡み合っており、色々な施策を戦略的に考えながら実行していくことで相乗効果が生まれるため、広告運用以外にもSEOやメールマーティングなどデジタルマーケティング全般から始まり、オフラインマーケティングについても学ぶことをオススメします。

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