Z世代という言葉を聞いたことがあるでしょうか。生まれた世代によって言い方がそれぞれで違います。
皆さんも一度はX世代やミレニアル世代っていう言葉が聞いたことがあると思いますが、Z世代も同じように新しい年代を表しており、ジェネレーションギャップという言葉があるように、生まれた年代で興味・関心が違ってくるため考え方も異なり、同じ人間でも全く違ってきます。
Z世代とは?
元々アメリカで、1960年~1974年生まれを「X世代」と名付けられたことに始まりました。その後の1975~1994年生まれが「Y世代」、1995~2000年生まれが「Z世代」となっています。
ちなみに「Y世代」は、「ミレニアル世代」とも呼ばれているので、話がややこしくなってしまいますが、「X→Y→Z」と順に進んでいます。Zの次は、Aに戻るんですかね・・・。
ミレニアル世代は、生まれた時からインターネットに触れ合っているため、他の世代と嗜好性などが大きく異なると考えられています。ITの発展によって、今までと全く違う価値観を持った人が生まれています。
ちなみに私はミレニアル世代に入りますが、小学生低学年の時には家にパソコンがあって、Windows98でソリティアなどで遊んでいましたw
そんなインターネットに生まれながら触れ合っているミレニアル世代から発展して、デジタルネイティブと言われている1995年以降生まれが「Z世代」です。
「Z世代」とは1996年から2012に生まれた世代を指します。
Z世代の特徴とは?
Z世代の年代には、以下のような特徴があります。
- 会社で昇進したがらないような保守的考え
- お金は必要以上にいらないという考え方
- 本音で発言しているインフルエンサーを好む
- SNSの情報を元に行動することが多い
- テレビをあまり見ないで、スマホでYouTubeを見る
- 空気を読んで周りに合わせる
- ブランドよりも自分の好きなものや本質を大切にする
- 人種などは関係なしでみんなと仲良くする傾向
- 車など不必要な物は買わないことが多い
- SNSのフォロワー数で相手を判断しがち
- 個人情報などプライバシー保護の意識が高い
- 色んなサブスクリプションサービスに登録している
- 企業家精神が強い
次からそれぞれ説明していきたいと思います。
会社で昇進したがらないような保守的考え
Z世代は、会社で昇進して上に行きたいという意欲がある人がX世代やミレニアル世代よりは低くなっています。
昇進すれば給料や社会的ステータスが上がるということを望まない若者が増えていて、理由としては課長や部長になると経営層と下から挟まれて辛い立場になるにも関わらず、給料がそこまで上がらないという現象があるため、メリットを感じづらいということです。
確かにこの考え方は一理あります。
なぜなら今の時代では、1つの会社にずっといて定年退職をして、年金で老後を暮らしていくという構図はなくなりました。「大企業=安定」も崩れてしまいましたし、大企業でも副業OKになってきたため、普通に働きながら副業で売り上げを上げていき、独立してもいいぐらいまで副業で稼げるようになれば独立してもいいですし、会社員として働きつつ、副業でも稼ぐという働き方もオススメです。
リーマンショックやコロナウイルスといった不況を経験していることもあり、なるべく安定した感じで、二足の草鞋でリスクヘッジをした方が賢明な判断だということでしょう。まずは副業である程度の固定収入があると、会社に依存することなく、自分本来の姿でいられるということはあるので絶対に副業はした方がいいと思います。
お金は必要以上にいらないという考え方
お金は必要以上にいらないという考え方は非常に増えています。お金を稼ぐには、仕事の時間が必然的に増えます。しかし、仕事よりもプライベートを重視する傾向なので、お金は普通に生活できればいいという感じです。そのため、普通に会社員として安定的に過ごして決まって給料がもらえればいいやという人が多いです。
本音で発言しているインフルエンサーを好む
インフルエンサーの影響力は若い人になればなるほど大きいです。インフルエンサーは芸能人のように変なしがらみがなく、個人で活動していることが多いので、率直に評価をする傾向があります。
最近ではインフルエンサーにも多くの企業案件(スポンサー)が舞い込んでいることもあるため、以前より本当の意見を言えない環境になっているケースも指摘されていますが、企業案件に関しては、YouTubeでは「プロモーション含む」といった文言が表示されますし、インスタグラムでもハッシュタグでPRなどが入って、これは企業案件のためプロモーションですとわかりやすくなっています。
このようにZ世代の人達は、世の中に企業案件があることを知った上でインフルエンサーの言葉を絶大に信頼しているため、Z世代に対してプロモーションをするのであれば芸能人よりインフルエンサーの方が適しているでしょう。
SNSの情報を元に行動することが多い
先程のインフルエンサーを信頼しているのと同じですが、情報収集をする際にSNSを活用します。
例えば、何かグルメを探す時にはミレニアル世代であればGoogleの検索で「地名 + 料理ジャンル」で入力しますが、Z世代はインスタグラムのハッシュタグで「地名 + 料理ジャンル」で探します。
食べログなどの口コミや写真よりも、インスタグラムで投稿しているリアルの声を信頼しているため、Z世代はなるべくインスタグラムやTwitterを使って情報収集をする傾向にあります。
Z世代にマーケティングをするのであればSNSは欠かせないですね。
テレビをあまり見ないで、スマホでYouTubeを見る
SNSで情報収集をするのと同じようにテレビ番組はいろいろな忖度や、コンプライアンスに従って面白くなくなったという意見が多いです。そのためZ世代はテレビを普段見ないでスマホでYouTubeを見ることが増えています。
もしくは、テレビはBGMとして付けながらYouTubeを見つつ、テレビで興味のある話題になったらその部分だけテレビを見るといったように同時並行で進めてより多くの情報を収集する傾向にあります。
さらには家にインターネット回線を引いているのが当たり前のミレニアル世代ですが、Z世代はインターネット回線を引かないということも傾向としてあります。スマホが高性能になったため、スマホの月額を大容量プランにしてスマホ1つで生活するのも当たり前となっています。
空気を読んで周りに合わせる
Z世代は空気を読むのが本当にうまいです。基本的にみんなと仲良くしようという傾向にあるため、ミーティングをする時も空気を読んで否定的なことを言わなかったりします。
昨今、SNS上で批判ツイートが問題視されることがあるため、相手を批判することは良くないと傾向があるのが理由かもしれないですが、言いたいことを言えない若者が増えるデメリットもあるため、空気を読みすぎるのはよくないとも思います。しかし、Z世代はそのバランスをしっかりととりつつ、相手とコミュニケーションを取ることができます。
ブランドよりも自分の好きなものや本質を大切にする
ミレニアル世代の人達は、ブランド物が大好きな人が多かったです。「ブランド=金持ち」というイメージになるため、ブランド物を持っているだけで自分を高められるという考えです。バブル時代はいかに豪華な生活を送れるのかや、ブランド物をたくさん持っている事がステータスだったりもしました。
しかしZ世代は、ブランドばかりで身を固めている人に拒絶感を覚えますし、単純にダサいと思ってしまいます。ブランド=良いものという考えではなく、ブランドがなくても、良い物は良いという価値観を持っており、本物をしっかりと見極めるという本質を求めています。
そのためブランド物だから売れるわけではなく、良い物だから売れるという構図になっていることから、Z世代には、物のを良さをPRするのが売上に繋がりやすいです。
人種などは関係なしでみんなと仲良くする傾向
Z世代の若者は、みんなと仲良くする傾向があるため人種などをあまり気にしなくなっています。ひと昔までは、外国人が日本にも少なかったこともあり、珍しいことからどのように接したらいいのかなどわからない部分がありました。
しかしZ世代ともなると、外国人が日本にも多く住んでおり、珍しくなくなりましたし、SNSで世界中の人達と触れ合うこともできるため、壁がなくなっている感じがあります。
またLGBTや肌の色といった差別に対しても非常に敏感で、同じ人間なので差別は良くないという考えを持っています。
車など不必要な物は買わないことが多い
ブランド=良いものという概念ではなく、本質を追求する傾向にあるため、車に対しても憧れではなく、本当に車が欲しいのかで考えます。
車を持っている=ステータスということではなく、無駄な物にはお金を使いたくないため、ステータスでお金を使わずに自分に本当に必要かで購入を決めます。
SNSのフォロワー数で相手を判断しがち
今までも説明しましたが、Z世代の基準はSNSのフォロワー数です。
SNSでフォロワーが多い人はすごい人だと考える傾向にあるため、Z世代から崇拝されたいのであればSNSのフォロワーを増やすことが大事です。もちろんSNSのフォロワー数が全てではないですが、1つの基準として重要なファクターです。
個人情報などプライバシー保護の意識が高い
セキュリティ問題が多発しており、それがきっかけで何か問題が勃発することもあります。そのため個人情報の扱いには敏感です。今までは企業側が当たり前のように個人情報を取得してマーケティングに使用していたりしましたが、最近では個人情報保護法の観点から事前に許可を取らないと情報の取り扱いが難しくなっています。
また中国製のアプリは情報を中国政府に渡しているというようなニュースがあるように、かなり世間的に敏感になっています。
色んなサブスクリプションサービスに登録している
今まで何かのサービスを利用するにあたって買い切りのパターンが多かったです。しかし、買い切りの場合は、サービスをちょっと試しに使ってみるということができなくなり、お金を払った後で思っていたのと違っていたという後悔をしたことがあると思います。泣き寝入りをしなくてはいけない場合もありましたが、サブスクリプションのサービスが主流となり、気軽にサービスを試すことができますし、不満を感じたらいつでも解約することができます。このように良いサービスを提供し続けないと、利用者に解約されてしまうということもあるため、企業努力をし続けなければいけないという市場原理が発生します。
これが良いサービスにしかZ世代はお金を使わないため、しっかりとしてマーケティングをしないと、期待と違ったということがあるため、本質に基づいたPRをするようにしましょう。
企業家精神が強い
Z世代は、安定を求めると言いいましたが、企業家精神を持った野心あふれる若者も一定数います。どの世代にも企業家になりたいと言っている人は一定数いたように、Z世代の全員が安定を求めているわけではないです。むしろITが発展してこれだけ情報を調べることができますし、情報発信できるようになってきているため、起業するハードルは昔より下がっています。
頭と行動力さえあれば起業ができるため、若くして大金を稼ぐ人も増えているのも事実。また起業するのは割と簡単になりましたが、時代の移り変わりが激しいことから稼ぎ続けることが難しいという一面もあり、10年後に会社が存続しているかはわからないためしっかりと見極めなければいけないです。
Z世代のまとめ
Z世代の特徴についてご紹介しました。X世代、Y世代(ミレニアル世代)、Z世代と世代の言い方が進んで行きましたが、ジェネレーションギャップという言葉があるとおりで、世代によって考え方や価値観が異なります。趣味嗜好が違えば、意見の食い違いもありますし、マーケティングする上では非常に困ってきます。マーケティングにおいては、ペルソナやターゲットを決めてPRするのが通常なのですが、世代によってアピールの方法が変わってくるため、Z世代に対してサービスや商品をPRするのであればしっかりと特徴を把握してマーケティングするようにしましょう。
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