インフルエンサーマーケティングという言葉を最近よく耳にするようになり、多くの方が知っている言葉となりました。SNSでフォロワーを多く抱える影響力の高い人をインフルエンサーといい、デジタルマーケティングでもかなり主流になってきています。
中国ではインフルエンサーマーケティングのことをKOL(Key Opinion Leader)という言葉で広まっていて、中国は日本よりもKOLが主流で多くの企業が活用して売り上げを上げています。そんなインフルエンサーマーケティングについてまとめて解説していきたいと思います。
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、インターネットなどのメディアにおいて強い影響力を持つ「インフルエンサー」に企業の製品やブランドをPRしてもらい、消費者の認知度や購買意欲を向上させるマーケティング手法のことです。
具体的には、企業のPRしたい商品やサービスを実際にインフルエンサーが利用し、その様子や感想をSNSで発信することで宣伝を行います。彼らの投稿がユーザーにより「拡散」されることで多くの消費者へアプローチすることが狙いの一つであり、効果的に「認知度やブランド力」の向上を計ることができるマーケティング施策として、今多くの企業の注目を集めています。
インフルエンサーはどのような存在?
インフルエンサーとは、FacebookやInstagramなどのSNSや各種メディアで情報発信し、消費者の購買行動や意思決定に大きな影響を与える人物のことですが、従来は芸能人やスポーツ選手など、テレビなどのメディアに露出しているいわゆる「有名人や芸能人」を指していました。しかし個人が情報発信できるSNSが普及した現在、メディアの露出に関わらず、インターネット上で多くの「ファン=フォロワー」を持ち、その口コミが大きな影響力を持つ人物を指すようになり、若者の間ではテレビなどに出る芸能人よりインフルエンサーの方が認知度が高いケースもあります。
具体的には以下が挙げられます。
- インスタグラマー:写真共有サービスInstagramで、多くのフォロワーを抱えている。
- ユーチューバー:動画共有サービスYouTubeで、自主制作の動画作品を公開し、多くのファンを抱えている。
- アルファブロガー:Webページ上で、日記や記録、特定のジャンルの記事などを公開・運営しており、多くの読者を持つ。
近年では、特に写真や動画を中心としたInstagramで活躍するインフルエンサーが増加し注目を集めています。写真がメインとなるため、見た目が華やかな人がインスタグラムのインフルエンサーになる事が多いので、美容やファッション系の企業がPRとして利用する事が多いです。
インフルエンサーマーケティングの効果と事例
インフルエンサーの起用によって、効果が高かったビジネスの成功事例を4つご紹介します。
事例①:渡辺直美さん×東京ディズニーシー「夏5ウィークデーパスポート」
日本一のインスタグラマーである渡辺直美さんが、東京ディズニーシーで撮った写真をInstagramに投稿しました。
「#夏5やってみた」というハッシュタグをつけ、「夏5ウィークデーパスポート」のPRを行ったところ、主にインスタ映えを狙う若者が多く拡散し夕方以降の入場者数が増加しました。インフルエンサーとして多大な影響力を持つ人物がPRすることで、多くの集客を得ることに成功しました。
事例②:高橋愛さん×インスタグラマーhalnoさん×三島スカイウォーク
伊豆と箱根の中間にある美しい紅葉が見られる日本一長い歩行者専用吊り橋の三島スカイウォークは、「みんなのスカイウォーク 写真投稿キャンペーン」として、タレントの高橋愛さんとインスタグラマーhalnoさんをインフルエンサーマーケティングに起用。ハッシュタグによるフォロワーの二次拡散を目的として、SNSでPR活動を行いました。
その結果、Instagramで広く情報が拡散し、三島スカイウォークへの入場者数は増加。実際に「#三島スカイウォーク」というハッシュタグでは1万件以上の投稿があり、大きな盛り上がりを見せました。
事例③:YouTuberヒカキンさん・セイキンさん×玩具ベビー用品販売大手のトイザらス
トイザらスは、小学生に人気のYouTuberであるヒカキンさんとセイキンさんをインフルエンサーマーケティングに起用。
子供向け商品の発売イベントでは、目標の2,000~3,000人を大きく上回る5,000人以上の応募を獲得し、大成功を収めました。子供のなりたい職業の上位にランクインするYouTuberですが、子供がターゲットの企業において、大きな宣伝効果が期待できます。
事例④:YouTuberカズさん×エレクトロラックス・ジャパン 掃除機「エルゴラピード ZB3004」
エレクトロラックス・ジャパンは、レビュー系YouTuberのカズさんをインフルエンサーマーケティングに起用。
掃除機「エルゴラピード ZB3004」の特徴を動画で宣伝したところ、動画を閲覧したユーザーの「認知度」「購入意向」などの数値が閲覧していないユーザーに比べて倍以上という結果(UUUM株式会社の調査データより)になり、ユーザーの興味関心を大きく向上させることに成功しました。
人気YouTuberを使い、動画で使用方法やメリットを分かりやすく伝えたことで、ユーザーに信頼のおける商品だと印象付けられたことが成功のポイントと言えるでしょう。
インフルエンサーマーケティングの需要が爆発的に伸びた理由
インフルエンサーマーケティングの需要が伸びた大きな理由として、SNS利用者の増加により消費者の購買行動が変化したことが挙げられます。
従来消費者は、テレビのコマーシャルや雑誌といった媒体を通して情報を集めることが主でしたが、近年、スマートフォンの普及により、情報収集の場がSNSへと移行していきました。
それにより、消費者はInstagramなどのSNSで活躍するインフルエンサーのアップする情報に興味を持ち、購買行動を起こすようになりました。
つまり、テレビや雑誌の広告は以前ほどの効果が無くなり、SNSで多くのフォロワーを持つインフルエンサーが莫大な影響力を持つようになったのです。
またSNSの性質上、インフルエンサーとフォロワーは距離が近く、フォロワーはインフルエンサーのライフスタイルに強い興味・関心を持っています。
そのため、インフルエンサーが興味を持った(=発信した)ことにフォロワーも興味を持つ可能性が高く、効果的に潜在顧客であるフォロワーにリーチできるとして、インフルエンサーマーケティングは企業の絶好の施策となったのです。
インフルエンサーマーケティングのメリット
インフルエンサーマーケティングにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
代表的なものとして以下の4つが挙げられます。
メリット①:ターゲットを絞りやすい
インフルエンサーは、自身の特化したジャンルに対して興味や関心のあるフォロワーを多く抱えています。
例えばメイクに特化したインフルエンサーには、メイク道具が好きでメイクに興味のあるフォロワーが多くいます。そのインフルエンサーに自社商品のアイシャドーをPRしてもらえば、メイクに興味ある人たちに向けて効果的にそのアイシャドーをPRできます。
このようにインフルエンサーのフォロワー属性を選んで、アプローチしたい層にピンポイントで情報を発信できるという特徴があります。
メリット②:口コミ要素が強いので受け入れられやすい
企業が直接消費者に対して発するメッセージではないため、一般の広告より「生の声」として信頼性が高く、受け入れられやすいです。
また、一般的にインターネットユーザーは広告に拒否感を持つ人が多く、広告をブロックしたり無視する傾向が強いですが、ユーザー自身が共感する(フォローする)インフルエンサーが紹介する商品情報は、PR広告であっても好意的に受け止めらやすく、高い関心を持ってもらえます。
メリット③:情報が拡散されやすい
インフルエンサーの作るコンテンツは、フォロワーに共感されてシェアされることによって一気に拡散されます。それにより、同じような興味関心を持つユーザーへ広くアプローチすることができ、認知拡大へとつながります。例えば、インスタグラムの場合、いいねの数が多い投稿は「人気投稿」に掲載されます。その人気掲載に載った場合は、多くの人に閲覧される事になるため、より多くのフォロワーを獲得できるという構図があるため、指数関数的に増加していきます。
メリット④:データが取得できる
インフルエンサーマーケティングは、ほとんどがインターネット上で行われるため、データの取得が可能です。
いいねやシェア数などのエンゲージメント数のデータを入手して分析することによって、効果の高いインフルエンサーが分かりますし、テレビCMといったように効果が可視化されずらい施策にお金を払うより、施策の効果検証がデータでしっかりと見える化されれば、さらなる施策を打ち出すことができます。
インフルエンサーマーケティングのデメリット
インフルエンサーマーケティングのメリットを4つお伝えしましたが、インフルエンサーマーケティングにはもちろんデメリットもあるためお伝えしていきます。
デメリット①:ステルスマーケティングと勘違いされる可能性がある
ステルスマーケティングとは、消費者に投稿内容が宣伝と気づかれないように宣伝をする行為で、景品表示法の優良誤認表示・有利誤認表示によって禁止されています。「ステマ」と略され、「やらせ」「サクラ」などとも言われています。
一度「ステマ広告やステマ企業」といったレッテルが貼られると、インフルエンサーのみならず広告主である企業のイメージも大幅に悪化する可能性があります。
ステルスマーケティングと思われないようにするためには、InstagramやTwitterなどを用いるインフルエンサーに必ず「#PR」や「#AD」などのハッシュタグを付け、広告であることを明示してもらう必要があります。
デメリット②:炎上のリスクがある
インフルエンサーが自身の言葉でPR投稿をするため、企業側は投稿内容をコントロールすることができません。
内容によっては商品のイメージが低下したり、思わぬところから炎上につながってしまう可能性があり、一度炎上してしまうと収まるまで待つしかありません。そのため他の広告などと違って広告主側でコントロールできない場合があるため気をつけてください。
インフルエンサーの種類・レベル
インフルエンサーと一概にいっても、得意なジャンルやフォロワー数の規模により、その性質が大きく異なります。
インフルエンサーは大きく5段階に分けられますが、それぞれの定義と特徴を見ていきましょう。
①トップインフルエンサー/メガインフルエンサー
SNSのフォロワー数が100万人以上と圧倒的な知名度を誇り、多くのユーザーから注目されているのが特徴のインフルエンサーです。芸能人やモデルなどが当てはまり、例として、メディアへの露出も多い人気芸人の渡辺直美さんや、ヒカキンさんやはじめしゃちょーなどが挙げられます。情報を届けるリーチ力が強いので、消費者への認知拡大を目的とした施策に有効です。
②マクロインフルエンサー/ミドルインフルエンサー
SNSのフォロワー数が10万~100万人未満で、メディアへの露出は少ないですが、SNS上で認知度が高いインフルエンサーです。ファッション・美容・料理・アウトドア系などの特定のジャンルで活躍しており、そのジャンルでコアなファンを多く持っているのが特徴です。トップインフルエンサーと同じく、リーチ力が強いことが特徴です。
③マイクロインフルエンサー
SNSのフォロワー数が1万~10万人未満で、事務所に所属している人から一般の人まで、様々なタイプの人が該当します。特定のジャンルにこだわった投稿をするため、フォロワー数はマクロインフルエンサーよりも少なくなります。
しかし特定の分野に強い影響力を持っているため、いいねやコメントなどのエンゲージメント率が高いのが特徴です。
投稿分野が定まっている分、商品PRに効果的で、購買喚起など消費者にアクションを起こさせることを目的とした施策に有効です。またマクロインフルエンサー以上の場合は費用が高い場合もありますが、マイクロインフルエンサーであれば低予算から施策が実施可能になるため費用対効果(ROI)は高くおすすめです。
④ナノインフルエンサー
SNSのフォロワー数が1,000人~1万人未満で、有名ではありませんが、マイクロインフルエンサーよりも狭い特定の範囲で影響力を持つインフルエンサーです。社会人や学生などの同じ趣味を持つ人が多く、エンゲージメント率が高いのが特徴で、商品PRで高い効果を期待できます。
⑤ライトインフルエンサー
SNSのフォロワー数は先程のナノインフルエンサーと同じく1,000人~1万人未満なのですが、特定のジャンルではなく日常生活などを発信し、一般ユーザーよりも多くフォロワーを抱えているインフルエンサーです。学生や主婦などに多く見られるため、インフルエンサーマーケティングでライトインフルエンサーを起用するケースは少ないですが、彼らのユーザーとの距離の近さをうまく活用することで、効果的なPRが見込める可能性を持っています。
以上のように、施策の目的が「認知」か「購買喚起」かにより、インフルエンサーの選定は大きく変わります。
単にフォロワー数の多いインフルエンサーを起用すれば良いわけではなく、その性質やフォロワー数を鑑みつつ、適正なインフルエンサーを選択することが重要です。
インフルエンサーマーケティングの注意点
インフルエンサーマーケティングを行うに当たって、注意すべき点は大きく5つ挙げられます。この注意点をしっかりと把握しておけば効果的なインフルエンサーマーケティングが行えるのでしっかりと頭に入れておきましょう。
注意点①:目標と成果を明確にする
「目標」と「成果」が不明確だと、有効なマーケティングが行えなくなります。
具体的には「自社のキャンペーンの拡散を目的としてSNSの「いいねやフォロワー数を〇〇件に増やす」、「申し込みページのクリック数を〇〇か月以内に〇〇倍に増やす」などと、細かいKPI(重要業績評価指標)の数値を決めておきます。
これらを最初に設定しておくことで、施策の費用対効果やインフルエンサーの選定、別の施策が有効な場合の判断や今後継続していくべきか否かの判断を正しく行うことができます。
注意点②:適正なインフルエンサーを選定する
インフルエンサーの選定は、マーケティングの効果に一番大きく影響します。
先程のインフルエンサーの種類・レベルで説明したように、インフルエンサーは規模やジャンルにより各々大きく性質が異なります。
有効なマーケティングにするためには、企業が狙うターゲット層にとって大きな影響を持つインフルエンサーを起用することが重要です。
注意点③:ステルスマーケティングと勘違いされない対策をとる
デメリットの項目でも説明しましたが、ステルスマーケティングとなり炎上した場合、インフルエンサーと広告主の企業共々、大きなイメージダウンとなってしまいます。
そうならないために、インフルエンサーには必ず「#PR」 や「#AD」のハッシュタグを付け、広告であることを明示して投稿してもらいましょう。
注意点④:運用ルールを明確にする
前述した「#PR」などのハッシュタグを必ず付けることはもちろん、投稿内容や頻度などの運用ルールを明確にしておく必要があります。絶対にステマはしないでおきましょう。
注意点⑤:マーケティング担当者は正しい知識・ノウハウを培う
インフルエンサーマーケティングは炎上などのリスクがあり、きちんとしたマーケティング担当者の知識が必要です。様々なリスクを考慮し対処すること、依頼したインフルエンサーと良好な関係を保ち、管理する体制を社内で整えておくことも必要です。
インフルエンサーマーケティングに活用されているSNS
インフルエンサーマーケティングはほとんどの場合、SNSを通してPR施策が行われます。
一概にSNSと言っても、ユーザー属性や各々のSNSの得意分野が異なるため、施策に効果的な媒体を選ぶことが大切です。各SNSの特徴をここで説明しておきます。
SNS①:Instagram(インスタグラム)
Instagramは、写真や動画を使ったおしゃれな投稿が注目されるSNSで、男女問わず幅広い人気がありますが、特に10~20代の女性ユーザーに多く支持されています。
サービス開始当初は写真に特化したSNSでしたが、動画投稿が可能となり、ストーリーズ機能やライブ中継の機能も加わり、ユーザー数は急増しています。
「インスタ映え」などと呼ばれる魅力的な写真や動画が話題を集め、美容関係やファッション、グルメ、旅行、インテリアなど、主に視覚へと訴求するものにおいて高いマーケティング効果が期待できます。
自社商品のPRに適正なインフルエンサーを起用するには、以下のポイントが挙げられます。
自社商品のコンセプトとフォロワーの属性が合致するかどうか
自社商品のコンセプトとインフルエンサーのフォロワーの属性が異なると、高い売上を期待できず、マーケティング効果は上がりません。事前にインフルエンサーが投稿している写真を確認し、自社の意図と合致するか検討することが大切です。
インフルエンサーのクリエイティブ能力の有無
効果的なPRにするには、インフルエンサーの高い撮影能力が必要です。
写真の撮影方法や技術、加工方法など、インフルエンサーが自社製品の魅力を視覚で伝えられるような写真を撮れるか否かが鍵になります。
またInstagramユーザーは、広告としてのアプローチを嫌う傾向があります。広告色を無くし、フォロワーに受け入れらやすい魅力的な写真やコンテンツを制作できることも大切な要素です。
更にInstagramでは2018年6月5日より「ショッピング機能」が日本でも開始され、投稿から自社ECサイトへ直接移動できるようになりました。
そのため、商品の認知拡大から購買までをスムーズに行うことが可能となり、Instagramはインフルエンサーマーケティング施策の中で最も注目を集めています。
SNS②:Youtube(ユーチューブ)
YouTubeは動画コンテンツを配信するSNSで、10~20代の若い年齢層の利用者が多いのが特徴です。また、子育て世代など自宅で子供にYoutubeを見せているケースも増えてきています。
インフルエンサーマーケティングにYouTubeを活用する最大のメリットは、長い時間の動画をアップロードできることです。
動画は多くの情報でも理解されやすく、写真や文字だけの場合より目を引きやすいという特徴があります。
また、YouTubeは動画の中にボタンを追加し自社ECサイトに誘導するといった使い方もでき、ユーザーのアクションを促しやすい媒体であると言えます。
SNS③:Twitter(ツイッター)
Twitterは、最大140文字の文章をメインに投稿するSNSで、10代~20代の若い年齢層に利用者が多くシェア機能のリツイートで自分の投稿を広く拡散してもらうことができます。その拡散性の高さが大きな特徴で、インフルエンサーマーケティングと相性の良い媒体です。
マーケティング効果を高めるためには、「Twitter上の膨大な情報の中からインフルエンサーの発信する情報に気づいてもらう」、「インフルエンサーに、フォロワーが興味を持ち、広く拡散されるようなコンテンツを作ってもらう
ことが必要」です。
「気づいて」「拡散」してもらうため、文字だけでなく画像や動画などをうまく活用するなど、フォロワ-の関心を引くコンテンツを製作できるインフルエンサーを選定することが重要です。
また、Twitterは投稿にURLを入力することができ、自社サイトへの移動も容易であることも強みの一つです。
SNS④:Facebook(フェイスブック)
Facebookは、世界的に利用者がいる実名登録制のSNSで、主に私生活での顔見知り同士がSNS上でつながっていることが特徴です。
そのためInstagramのように自分の憧れの人をフォローするという使い方が少ないため、インフルエンサーマーケティングにはあまり活用されませんが、うまくポイントを押さえることで効果的なマーケティングが可能になります。
例えば、共通の趣味などを持った人が集まるFacebookグループに、自社商品のコンセプトと合致するグループがあったら、その管理者に口コミを書き込んでもらう。
また有力なインフルエンサーがいたら、Facebook Liveのライブ配信サービスを利用し、動画内で商品の魅力を紹介してもらうなどの方法があります。
一方で20代~40代の利用者が多く、匿名と気軽さを好む10代~20代に対してはPR効果が薄いです。年齢的には40代以上の人をターゲットとする場合には有効的かと思います。
インフルエンサーマーケティングの効果測定とKPIは?
前述の通り、インフルエンサーマーケティングで大切なのは、何を「目標」として何を「成果」とするかをきちんと定めることです。
この効果を測定するために、「KGI」と「KPI」が用いられます。
KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)=最終的な目標の指標
KPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標 )=最終的な目標に対してその達成につながる状況をみる指標
具体的な例として、KGI:「売り上げを年間50%アップさせる」、KPI:「自社のキャンペーンの拡散を目的として、SNSの「いいね」やフォロワー数を○か月以内に〇〇件にする」「申し込みページのクリック数を〇か月以内に〇〇倍に増やす」と設定されます。どちらも具体的な数値を定めることが重要です。
特に「具体的で」「達成可能な」「期限を設けた」KPIの設定が大きな鍵を握り、これにより目標達成のための見るべき数値が明確になり、適切な効果測定を行うことが可能になります。中間目標が達成できなかった場合は、その都度改善していきます。
では代表的な媒体ごとに、参考にするKPIの例を見ていきましょう。
InstagramのKPI例
エンゲージメント数・・・「いいね」やコメントが投稿された数
ハッシュタグの投稿数・・・関連ハッシュタグの投稿の増加数
クリック数・・・URLクリック数の推移=自社サイトへの誘導率
フォロワー数・・・自社アカウントのフォロワーの増加数
インプレッション数・・・投稿が閲覧された回数
リーチ数・・・投稿が閲覧された回数
コンバージョン数、率・・・サービスの登録や商品の購入
例えば認知拡大目的の施策の場合、フォロワーの増加や「いいね」の反応を得ることが重要で、その場合はフォロワー数やエンゲージメント数やエンゲージメント率の数字を見ます。
またInstagramでは、ハッシュタグの活用が他のSNSよりも重要とされます。
動画再生回数
エンゲージメント数、率・・・良い評価、悪い評価、コメントなど
クリック数・・・URLクリック数の推移=自社サイトへの誘導率
コンバージョン数、率・・・サービスの登録や商品の購入
など
エンゲージメント数、率・・・「いいね」、リツイート、コメントの数
クリック数・・・URLクリック数の推移=自社サイトへの誘導率
インプレッション数・・・投稿が閲覧された回数
コンバージョン数、率・・・サービスの登録や商品の購入
など
特にTwitterは、タイムラインの流れが速く投稿が見逃されてしまうケースが多いため、インプレッション数を上げる投稿の工夫が必要になります。
エンゲージメント数、率・・・「いいね」、シェア、コメントの数
クリック数・・・URLクリック数の推移=自社サイトへの誘導率
フォロワー数、友達数
リーチ数・・・投稿が閲覧された回数
コンバージョン数、率・・・サービスの登録や商品の購入
など
インフルエンサーをキャスティングする方法
適正なインフルエンサーをキャスティングすることが成功の鍵を握るインフルエンサーマーケティングですが、インフルエンサーをキャスティングするには以下の2つの方法が挙げられます。
キャスティング方法①:インフルエンサーキャスティングサービスの専門業者に依頼
インフルエンサーマーケティングを専門としている企業に依頼することで、目的に合わせたインスタグラマーの選定、広告主の意図に沿った効果的なPRの提案・実施、スケジュール管理、支払いまで代行してもらうことが可能です。
専門業者はノウハウがあるため、はじめてインフルエンサーマーケティングに取り組む企業や、なかなか結果に結びつかない企業などにおすすめです。
デメリットとしては企業に依頼をするため費用は発生します。
キャスティング方法②:直接インフルエンサーをキャスティングする
既にキャスティングしたい人物が確定している場合、そのインフルエンサーに直接連絡し交渉することも可能です。
連絡先は、InstagramなどのSNSからのDM(ダイレクトメッセージ)、インフルエンサーが所属する事務所、専用のメールアドレスなど人によって異なります。
メリットは直接契約のため中間マージン(手数料)が発生しないこと、広告主である企業の意図をダイレクトに伝えられるという点です。デメリットとしては、交渉からスケジュール管理、炎上対策、効果測定、支払いまですべて自社で行う必要があるため、膨大な手間がかかってしまいます。
インフルエンサーになる方法
SNSの普及によりインフルエンサーの数も増加していますし、企業のマーケティング担当者もインフルエンサーマーケティングは費用対効果も高い場合が多いため、どんどん依頼数も増加しています。
そんな夢のあるインフルエンサーになる方法として、以下6つの戦略をご紹介します。
インフルエンサーになる方法①:得意なジャンルを決める
インフルエンサーになるには、自分の得意分野を確認することが必要です。SNSに投稿するジャンルを絞ることで、アカウントに個性と専門性が生まれ、注目を集めやすくなります。また自分の好きな分野であれば発信を楽しむことができ、挫折せず継続することができます。
インフルエンサーになる方法②:ジャンルに合った媒体を決める
SNSによって機能の特徴が異なるのはもちろん、利用者の年齢層やカラーの違いからアプローチできる層も異なります。自分が選ぶジャンルのターゲットに合わせてSNSを選択することが必要です。
インフルエンサーになる方法③:ライバルのインフルエンサーの調査
利用媒体のライバルのインフルエンサーのリサーチも重要なポイントです。
ライバルの投稿内容、ユーザーの反応を確認し、自分はどうしたらオリジナリティや差別化ができ、個性的なコンテンツを作れるかを考えます。
インフルエンサーになる方法④:毎日投稿する
注目されるようになるまでは、可能な限り毎日投稿を続けてください。
現在の有名なインフルエンサーも初めから良いコンテンツを作れたわけではなく、コツコツ投稿することによってその質を高めていったのです。また毎日の投稿を習慣化することで、インフルエンサーになった時にも高頻度で投稿できるようになります。何より継続的に投稿(情報発信)をする事が大事なので、三日坊主にならずに続けることを意識してみてください。
インフルエンサーになる方法⑤:様々な媒体で宣伝する
複数の媒体を使って拡散力をつけることが必要です。なぜなら1つの媒体だけで自分の作ったコンテンツが注目を集めるのは難しいからです。例えばInstagramで行う場合、Facebookと連携させればより多くユーザーにその投稿を見る機会を与えることができます。
しかし、SNSを色々やりすぎて投稿頻度が分散されてしまってはあまり意味がないです。できれば2つぐらいまでに留めるのがいいと思います。
インフルエンサーになる方法⑥:データの分析・改善
ただ漫然と投稿を続けていても中々フォロワーは集まりません。インフルエンサーになるには、「いいね」の数、どのコンテンツに「いいね」が多いか、フォロワーの年齢層、性別などの様々なデータを収集した上で分析をしてください。人気の投稿にはその理由を分析して今後の発信に活かしていきます。
データは、Instagramではインサイト機能、YouTubeではYoutubeアナリティクスで確認できます。しかしこのデータは、Instagramではフォロワー1000人以上など、ある程度の数値が出てこないと分析できないので、それまでは地道にコツコツ続ける必要があります。
インフルエンサーマーケティングの効果と事例について紹介のまとめ
今回はマーケティング分野の中でも最近費用対効果が高く、人気が集まってきているのがインフルエンサーマーケティングでした。そんなインフルエンサーマーケティングについてかなり幅広く、詳細をご紹介しました。
インフルエンサーがどのように世間から評価されていて、インフルエンサーマーケティングの効果と事例、インフルエンサーマーケティングのメリットとデメリットなど。
さらにインフルエンサーによって種類が異なり、レベルによって評価が異なります。
またマーケティング担当者の目線では、インフルエンサーマーケティングをするにあたっての注意点やインフルエンサーマーケティングの効果測定とKPIはどのようにすればいいのかなどもご説明してきましたがご理解いただけましたでしょうか。
企業のマーケティング担当者がインフルエンサーをキャスティングする際の方法は様々ありますが、自分のタスク量と費用を考慮してどれがいいのかを決めるのがいいかと思います。
もしインフルエンサーマーケティングでお困りのことがあればぜひお問い合わせください。
コメント