今や誰もが持っているであろうFacebookのアカウントですが、マーケティングの数ある施策の中でもSNSマーケティングは重要なものですし、SNSマーケティングにおいてFacebook広告は欠かせないものなっています。実際に私自身も本業ではFacebook広告は出稿しますし、いまだに効果のある広告媒体だと思います。
そんなFacebook広告について徹底解説していきたいと思います。
Facebook広告とは
Facebook広告とは、Facebook内で表示される広告のことで、Instagram広告やTwitter広告に並ぶSNS広告の一種です。
Facebookは、Instagramなどを傘下に持つ、アメリカで誕生した実名登録制のSNSです。全世界で26億人ものユーザーが利用しており、SNSの中で世界No1のユーザー数を誇ります。
日本国内のユーザー数も2,600万人と、日本の人口の約4人に1人が利用しています。ユーザー層は、20~60代の男女と幅広く、特に40代の利用者が多く見られます。一方で、匿名で気楽にSNSを楽しみたい10代などの若年層の利用が乏しいといえます。
もしあなたがビジネスの宣伝を考えているのなら、Facebook広告を使えば一気に日本で2,600万人、全世界で26億人という人たちに向けて配信することが理論上は可能となります。
その世界最大規模のユーザー数、またビジネスでの使いやすさ、ターゲティング精度の高さから、多くの企業がFacebook広告を活用しています。
Facebook広告のメリット5つ
ここからはFacebook広告のメリット5つについて紹介していきます。
Facebook広告メリット1:ターゲティング精度の高さ
Facebookが他のSNSと大きく異なる点は、実名で登録をする点でユーザーは年齢、性別、生年月日、居住地、学歴、職歴、興味・関心などのパーソナルな情報を詳細に設定しています。つまりFacebook上には、膨大で正確な個人データがあり、それを基にした細かいターゲット設定が可能なのです。
ターゲット設定の項目は、地域、年齢、性別、言語、興味関心(いいね!をしたページ)、つながり(友人・所属グループなど)などがあります。例えば、「長野県に住む、30代の女性で、旅行に興味ある人」などの設定ができます。
確実なターゲティングで適切なユーザーに広告を表示できることが、Facebook広告の最大の強みといえます。
Facebook広告メリット2:「100円」という少額から配信
多くの方が「高い」という印象を持つ広告。しかしFacebook広告であれば、最低出稿金額100円から広告を配信することができるため、Facebookの広告出稿の方法さえ知っていれば誰でも広告配信が可能です。もちろん運用のノウハウはあるのですが、色々な情報が出回っていますし、失敗を繰り返しながらでもノウハウを貯めていくことをオススメします。
Yahoo!やGoogleなど大手検索エンジンの広告と比較するとFacebook広告はかなり低額です。もちろん効果的な広告にするためには一定の費用は必要ですが、最低出稿金額が低いということはリスクも少なく、お試しとして低予算での運用が可能です。
Facebook広告メリット3:多彩な広告フォーマット
Facebook広告には、広告主の目的に合わせた魅力的な広告フォーマットが豊富に用意されています。
- 興味喚起を目的としたカルーセル広告
- 自社サイトへの誘導を目的としたリンク広告
- 店舗への誘導を目的とした近隣エリア広告
上記などがあり、購買の段階や広告配信先に適した多彩な広告フォーマットを選ぶことができるため、よりパフォーマンスの質を高めることができます。
Facebook広告メリット4:「いいね!」での拡散力
Facebookでは、あなたが気に入ったページに対して「いいね!」を押すことができ、そのページは、あなたの友達やフォローしている人に流れる仕組みになっています。
つまり、アクションを起こした(=「いいね!」を押した)ユーザーだけでなく、フォローしているユーザーにまで広告が拡散されていくので、質の高い広告を作り、いいね!の数が増えれば触れるほど、多くの方に見てもらうことができます。
Facebook広告メリット5:デバイスを超えた人ベースでのトラッキング
従来、広告主が消費者の行動履歴を分析する場合は、Cookieを利用したトラッキングが主流でした。しかし、モバイルが著しく成長した近年では、スマートフォンやタブレットなどの複数のデバイスを使用するのが当たり前となり、Webブラウザごとに計測するCookieではトラッキングできないことが多くなってきました。
例えば普段はスマートフォンで情報収集をしていて、何か購入するときはパソコンで行う人がいた場合は、デバイスが異なるため効果測定が難しいといったものです。
一方、FacebookはユーザーIDを基にしたサービスなので、人ベースでのトラッキングが可能です。ユーザーが異なるデバイスを経由した場合の購買プロセスも特定でき、より正確なユーザー行動を捉えることができます。
Facebook広告のデメリット3つ
メリットの多いFacebook広告ですが、もちろん完全無敵ではありません。デメリットも理解した上で、自社に適したマーケティング手法か検討することが大切です。
Facebook広告デメリット1:Facebook内のみの制限のある広告
Facebook広告は基本的にFacebook内で展開されます。そのため、テレビや雑誌、大手検索エンジンなどの広告と比較すると、幅広い層への認知には劣ります。年齢や性別などセグメントを選択はできますが、Facebookの利用者数の上限があるためどうしても最大リーチ数は限られてしまいます。
Facebook広告デメリット2:短期間での効果は難しい
Facebook広告は、詳細なターゲット設定ができるため、広告出稿、結果の分析、次の広告戦略、というように段階を経て細やかにアプローチしていきます。よって、短期間では効果が上がりにくく、長期的な戦略が必要です。Facebook広告を見てそのままCV(コンバージョン)するというよりも、顧客へのファーストタッチやセカンドタッチといった形で間接効果の高い広告になります。顧客の温度感を上げるような役割で考えていただくとわかりやすいかと思います。
Facebook広告デメリット3:継続的な運用が必要
Facebook広告は、新機能追加や広告設定の仕様変更が多いため、その都度新しい情報を入手し対応していく必要があります。つまり一度広告を配信したら終了ではなく、配信と検証を繰り返しながら、細かい運用をしていく必要があるのです。どの広告にも言えますが、日々調整してPDCAを回しながら最も効果の高い設定配信を見つけていくことがとても大事です。
Facebook広告の需要が伸びた理由
スマートフォンの普及によりインターネットの利用時間が増え、今やインターネット広告は広告事業において欠かせないものとなっています。年々、従来のマスメディアの広告予算は減少して、インターネット広告費が急激に伸びているのが現状です。
前述の通り、Facebookは世界最大規模のユーザー数を抱える巨大サービスです。多くの利用者を集めることが求められる広告事業において、この圧倒的なユーザー数は大きな魅力です。それに加え、メリットの項目で説明したように、Facebook広告は高いターゲティング精度で最適なターゲットに広告を配信することが可能なため、少ない広告予算での効果を期待できます。つまり、テレビなどのマスメディアの広告も大きな宣伝効果がありますが、広告主が「限られた予算内で効果的な広告を展開するにあたり、何の媒体が適当か?」と考えた時、Facebook広告を多く選ぶようになったのです。
更にFacebookはスマートフォンでの利用率が高く、通勤通学の移動時間やカフェの待ち時間などの「すきま」時間に多く利用されています。たかが「すきま」時間、されど「すきま」時間。広告主にとっては貴重なPRチャンスであり、そんな時間にも無駄なくアプローチできることも、需要を伸ばした理由の1つといえます。
Facebook広告の種類・フォーマット
Facebook広告には多彩な広告フォーマットがあり、広告主の目的に応じて選択できます。
効果的な広告にするためには、どの種類が最適かを見極めることが必要です。
①リンク広告
リンク広告は、ユーザーに対して様々なアクションを促す「CTA(Call-to-action)ボタン」を設置することができる広告です。
ボタンの種類は以下などがあり、目的に合わせて選ぶことができます。
- 購入する
- 予約する
- 詳しくはこちら
- 登録する
- ダウンロード
- お問い合わせ
- 申し込む
- 他の動画を視聴
主に企業のWebサイトへの誘導、ダイレクトレスポンスを目的として利用され、Facebook広告の中で最も配信量の多い広告フォーマットです。
②静止画(写真)広告
画像とテキストで構成された、最もシンプルな広告です。インパクトのある写真や分かりやすい写真を使って、ユーザーの興味を引いたり注目を集めることができます。比較的簡単に作成できる広告です。
③動画広告
動画を配信できる広告です。動きと音があるため、静止画の広告よりも注目を集められ、クリック数が上がる傾向があります。以前よりも静止画広告よりも動画の需要が増えています。理由としては写真では伝わりにくい商品の特徴や魅力などを紹介でき、より多くの情報を伝えることができるからです。ブランディング目的としても多く利用されています。
④スライドショー広告
スライドショー広告は、10枚までの複数の画像を最長15秒のスライドショーとして配信する広告です。動画広告よりもデータサイズが小さいため、通信速度やデバイスを問わずに配信できます。
写真広告より訴求効果を高めたいが、動画の用意は難しい場合などにおすすめです。私も単純な静止画1枚よりもスライドショーにした方が効果が高いことを知っているので、たまに出稿しています。
⑤カルーセル広告
カルーセル広告は、1つの広告で最大10個の画像や動画を表示でき、横にスライドすることでより多くの情報を伝えることができる広告です。
複数の商品の紹介、1つの商品の様々な角度からの表示、商品の使い方の紹介、複数のサービスの説明、ストーリー性のある広告など様々な見せ方ができます。
それぞれの画像・動画にCall-to-actionボタンや個別のリンクを表示することが可能です。主に興味喚起、商品の販売、ダイレクトレスポンスを目的として利用されます。
⑥キャンバス広告
一見従来のバナー広告のように見えますが、ユーザーが広告をタップするとランディングページのようなフルスクリーンの専用ビューワーが表示される仕組みの広告です。
テキスト・画像・動画・GIFアニメなどを組み合わせて作成でき、まるで自社サイトで商品やサービスの特徴を伝えているような仕上がりにできます。
従来の、Facebook広告からWebのランディングページに遷移する手法と同じように思われますが、キャンバス広告はブラウザを別で起動する方法より10倍も速くビューワーが立ち上がるため、ユーザーに心変わりする隙を与えにくいという特徴があります。
主にエンゲージメントを高めることを目的として使われます。
⑦ダイナミック広告
ダイナミック広告とは、過去にユーザーがサイトで閲覧した商品・サービスを元に、個人個人に関連性の高いものを自動で作成し表示する広告です。
多くのユーザーが、「さっきまで見ていたサイトの商品が広告として表示された」という経験があるのではないでしょうか。ユーザーの状況に合わせて表示されるため、ユーザーのニーズと広告がマッチし、高いPR効果が期待できます。
またサイトに訪問済みのユーザーに対してだけではなく、閲覧履歴・年齢・性別・興味関心・つながりなどのユーザー情報を設定することで、顧客候補となるサイト未訪問のユーザーに対しても関連性の高い広告を配信することが可能です。
⑧コレクション広告
通常Facebook広告は、画像または動画の1枚で構成されていますが、コレクション広告は、「メインビジュアル」と「商品画像」を組み合わせた2部構成となっている広告です。
具体的には、動画・静止画・スライドショー等のメインビジュアルが大きく表示され、その下に商品画像が4点表示されます。広告をタップすると、Facebookアプリ内でその商品をフルスクリーンで見ることができます。
カルーセル広告と比べ、コレクション広告は一目で複数の商品を見ることができるため、多くの情報を盛り込むことが可能な広告フォーマットです。
商品の情報を動画や画像で確認しながら、スムーズに購入行動に移ることができるのが大きな魅力です。
⑨リード獲得広告
リード獲得広告は、Facebook上でユーザーへ直接フォーム入力を促す誘導広告です。
ユーザーが広告をクリックすると、簡単なフォームへの入力を求める画面が表示されます。その項目欄には、すでに名前やメールアドレスなどFacebookに登録済みの情報が自動的に反映されているため、ユーザーは入力する手間が省けます。
特にスマートフォンの画面は小さいため、入力を煩わしいと思うユーザーが多いのですが、この手法ならユーザーの離脱を抑制することができ、見込み顧客を効率的に獲得することができます。
⑩アプリインストール広告
アプリインストール広告は、設定したターゲットユーザー層に対し、スマートフォンアプリのインストールを促す広告です。
まだアプリをインストールしていないユーザーにしか広告が配信されないため、効率よく新規ユーザーを獲得することができます。
広告をタップすると、App StoreやGoogle Play、Kindle Fireストアなどのインストールを促すページに遷移し、ユーザーは広告閲覧からインストールまでをスムーズに行うことができます。
⑪近隣エリア広告
近隣エリア広告とは、ユーザーの現在地情報を活用して、店舗エリア近郊にいる人々向けて配信する広告です。
来店可能な距離にいる人たちだけにイベントやセールの告知をしたい、近くにいる人たちに店舗を認知されたいなどの目的に合わせて配信ができます。
追加機能で「今すぐ電話」や「道順を表示」ボタンなどがあり、電話番号や道順などのルートアクセスを表示することが可能です。
⑫クーポン利用広告
クーポン利用広告は、広告に期限付きのクーポンを追加し、来店や購入を促す広告です。
新規顧客の獲得、既存顧客とのつながりの増加などが期待できます。
Facebook広告の掲載・表示場所
Facebook広告が表示される配信面は4つあります。
①Facebook
フィード(タイムライン)
左側のタイムラインに表示されます。
ユーザーが普段から見ている場所に広告が流れてくるため、クリック率が高いのが特徴です。特にスマートフォンの場合は、画面すべてが広告になるため、確実にユーザーの目に入れることができます。
右側広告枠
右側サイドメニューに表示されます。
クリック率は高くはないものの、タイムラインと異なり常に広告を表示させておくことができるため、ブランディングとして活用する場合に適しています。パソコン使用の場合のみ表示されます。
ストーリーズ
Facebookのストーリーズに表示されます。
写真は6秒間、動画は最大15秒間Facebook Storiesに表示させることができ、24時間で自動消滅します。
②Instagram
国内で3300万人、世界中で10億人のユーザーがいるInstagramですが、2016年10月からInstagramにも広告出稿が可能となり、表示場所は以下となります。
- フィード(タイムライン)
- ストーリーズ
最近では、タイムラインの投稿よりもストーリーズのみの投稿・閲覧を行うInstagramユーザーが増えており、より多くのユーザーに広告を表示したい場合はストーリーズへの掲載がおすすめです。
③Messenger
Messengerとは、Facebookのメッセージ機能のことで、メッセージのやりとり以外にも、無料通話、画像の送信などができます。
広告は、Messengerで過去にやり取りしたことがある人へメッセージとして、受信箱に表示されます。
④Audience Network
Facebookが提携している、Gunosy、駅探索アプリの広告欄などに広告が表示されます。こちらの配信をすることで全体最適化が行われて効果が高くなるとFacebook日本法人の方も行っていますが、私個人としては外すことが多いです。場合によっては効果が高い可能性もあるので、一度配信した上で効果検証をして引き続き配信を継続するか判断してください。
Facebook広告の料金・費用
Facebook広告は、広告主が自由に予算を設定でき、上限を超えそうな場合は自動的に配信がストップするため、予算オーバーになることはありません。また課金の条件は配信する広告によって異なり、その条件が満たされた場合にのみ費用が発生します。
主な課金形式として以下の3つがあります。
①クリック課金(CPC)
クリック課金は、ユーザーがWebサイトやアプリに遷移するための広告リンクをクリックした際に費用が発生するシステムです。
「1クリックあたりのコスト」を意味する「Cost Per Click」を略して、「CPC(シーピーシー)」といいます。
クリックした時のみに費用が発生するという点から、広告のパフォーマンスが良くない場合に多くの金額を払わずに済むため、初めて広告を出稿する人におすすめです。
②インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が広告枠に表示されることでインプレッション(表示回数)がカウントされ、1,000回表示された段階で費用が発生します。
「1,000インプレッションあたりのコスト」を意味する「Cost Per Mille」を略して、「CPM(シーピーエム)」と言います。「Mille(ミル)」はラテン語で「1,000」という意味です。
③最適化インプレッション課金(oCPM)
課金形式は、インプレッション課金と同様です。「optimized CPM」を略して「oCPM」といいます。インプレッション課金との相違点は、直近のデータを元にコンバージョンする可能性の高いユーザーに広告が配信されるように最適化できる点です。
広告主が希望するユーザー行動を起こしてくれそうな人に向けて広告配信ができるため、高い費用対効果が期待できます。
次に、キャンペーンの目的によって選択できる課金形式を4つご紹介します。
①アプリインストール課金(CPI)
ユーザーが広告経由でアプリをインストールした際に費用が発生します。
②ページへの「いいね!」課金
ユーザーが広告主のFacebookページの「いいね!」ボタンをクリックした際に費用が発生します。
③動画再生課金
広告内の動画が合計10秒以上再生されることで費用が発生します。
④エンゲージメント課金
投稿に対し、いいね!やコメント、シェアなどのユーザー行動により費用が発生します。
Facebook広告のターゲティング
効率的な広告配信を行うためには、ターゲティングが最大のポイントです。「誰」に対し、どのような「目的」で広告を見てもらうか。これを明確にすることで、おのずとターゲットとなる人が見えてきます。
Facebook広告のターゲティングの手法は、以下の3つがあります。
- コアオーディエンス
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
それぞれ詳しくご説明します。
①コアオーディエンス
コアオーディエンスは、ユーザーのFacebookのプロフィールで公開している情報や、Webの行動履歴等に基づいて設定するオーディエンスです。具体的に、以下4つの要素があります。
(1)利用者データ
- 性別
- 年齢(13~65歳。65歳以上は一括り)
- プラットフォーム(Facebook、Instagram)
- 利用している端末
(2)位置情報
- 国
- 郵便番号
- 地域
- 都道府県
- 市区町村
- 選挙区
- ある地点から半径1~80キロの範囲でエリアを設定することも可能
- 「ビジネスの所在地」の近くにいる人に対してエリアの設定が可能
(3)詳細なターゲット設定
- 趣味や関心(趣味・関心、アクティビティ、「いいね!」したページ、投稿した記事、などによるFacebook独自の分類)
- 利用者層(学歴、雇用、役職、交際ステータス、家族、子供の有無、などユーザーが公開している情報から活用)
- 行動(購入行動、端末の利用状況など)
(4)つながり
ユーザーが自社Facebookページ等で起こしたアクションに基づいて設定されます。具体的には、「Facebookページにいいねした人」「Facebookページにいいねした人の友達」の設定ができます。
また、アクションをした人を除外することもでき、この場合は新規ユーザーを開拓するのに有効です。
②カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスは、自社のWebサイトへの流入や、自社Facebookページ等でアクションをしたユーザーに対するターゲティングです。以下の5つから選択できます。
(1)ウェブサイトトラフィック
自社サイトへ流入したユーザーのリストを作成できます。
(2)カスタマーファイル
自社の保有している顧客データ(名前・メールアドレス・電話番号など)を活用し、Facebook利用者データと照合して、Facebook利用者を把握しリストを作成できます。
(3)アプリアクティビティ
アプリを開いた人やインストールした人、アプリ等で特定のアクションをしたユーザーのリストを作成できます。
(4)オフラインアクティビティ
オフラインでのやりとり(実店舗、電話など)をしたユーザーのリストを作成できます。
(5)エンゲージメント
自社FacebookページやInstagramで動画を視聴した、広告やリード獲得フォームでアクションをした、などのユーザーのリストを作成しターゲティングができます。
③類似オーディエンス
類似オーディエンスとは、作成済みのカスタムオーディエンスや趣味・関心に類似するFacebookページのファンなどのソースとなるオーディエンスを指定し、そのユーザーに共通する特徴を抽出し、オンライン上の行動に共通点が多いと見なされた人々に対しターゲティングができる機能のことをいいます。
新しい領域の顧客に対しアプローチできる手法です。
Facebook広告のオークションの仕組み
Facebook広告の配信においてFacebookが重視していることは、広告主とユーザーの双方に価値をもたらすことです。
具体的には、「広告主がターゲットにアプローチし、最良の結果を得る」こと、「Facebook ユーザーにとって最適な広告を表示する」ことの2つの両立を目指しています。
この2つを達成することを目的として、 Facebookでは、どの広告を誰に表示するか判断するために広告オークションを行っています。
広告主は広告枠を得るために、限られたその枠をオークションで勝ち取る必要があります。
オークションでは、Facebookに出稿している狙うターゲットが同じ広告同士で競合します。
以下の3つを含めた総合価値が最も高いと判断された広告が、オークションを落札しユーザーに表示されます。
① 広告主の入札単価
広告主がオークションのために支払う金額。
広告セットを作成する際に設定し、広告を表示することに対しての関心の高さを表します。
② 推定アクション率
ユーザーにその広告を表示した際に、目標とするアクション(クリック、いいね!、購入など)が得られる確率。
ユーザーの過去のアクションと広告の今までのパフォーマンスを基にして、推定率を算出します。
③ 広告の品質とユーザーとの関連性
広告に対し、ユーザーが興味関心を持つ可能性。
ターゲット層のユーザーから予想されるエンゲージメントに基づいて決定します。具体的には、広告を見た人からの肯定的アクション(クリック、シェア、アプリのインストール、動画の視聴など)や否定的アクション(広告の非表示など)を指します。
つまり、総合価値を高めオークションを競り落とすためには、予算の上限額での入札、最適なターゲット層、訴求力のある広告作成の3つを最大化する必要があります。
Facebook広告の注意点
広告を配信するにあたって、2つの注意点を念頭に置いておく必要があります。
①テキスト量が多くないか?
Facebook広告では、画像内のテキスト量が20%を超えると配信数が減ったり、まったく配信されない恐れがあります。これは以前まで配信量に影響を与えないために、テキスト量は極力少なくして20%以内に抑える方が望ましいといわれていました。しかし、2020年9月17日にその20%以内ルールが撤廃されたため、一切制限がなくなりました。
②あくまでも「間接的効果」である
Facebookはあくまでも個人と個人の交流を目的とした場であるため、Facebook広告を通じて商品が広く認知されたりファンが増えたとしても、すぐには結果に結びつかないことが多いです。
Facebook広告によって後の購買へ影響を与えるといった「間接的効果」であることを念頭に置いておくと良いでしょう。上司や経営層からは、最後にクリックされたラストクリックが効果が最もあると考えており、間接効果は不必要という間違った認識をされている場合もあります。間接効果によってCV(コンバージョン)に寄与しているため、ラストクリック以外の広告についても出稿することが大事です。
Facebookピクセルについて
Facebookピクセルとは、Facebook広告の宣伝効果を計測できる分析ツール(計測タグ)です。
FacebookピクセルをWebサイトに設置すると、Facebook内のリンクからWebサイトに遷移した後のユーザーのWeb行動をFacebook側も得ることができます。
Facebookピクセルを活用することで、広告効果を正確に把握し、Facebook広告を効率的なものにすることが可能となります。
主に以下の4つの機能が使えるようになります。
①Facebook広告経由で訪れたWebサイト上でのコンバージョン計測
ユーザーの行動履歴(問い合わせ、カートへの商品の追加、購入など)が、Facebookピクセルを通じ記録されます。
②コンバージョンの最適化
Facebookシステム内の最適化を行い、効果的なコンバージョン獲得を実現できるようにします。
広告主の希望するアクションをとる可能性の高いユーザーへのリーチなどを指します。
③リターゲティング
Facebook広告経由で過去にWebサイトを訪れたことのあるユーザーへリターゲティング広告を作成できます。リターゲティング広告はFacebookだけでなくGDNなどもありますね。
④カスタムオーディエンス、類似オーディエンスの設定(LAL)
カスタムオーディエンスや類似オーディエンスを作成し、効果的なターゲティングが可能となります。Facebook広告で最も効果が高いのはLook a Like(LAL)だと思うので、必ず実施しておいた方がいいと思います。
Facebook広告とは? やり方や種類を徹底紹介のまとめ
Facebook広告とは?をテーマに、Facebook広告のメリット・デメリットだけではなく、Facebook広告の種類・フォーマットで出稿調整をしますが、掲載や表示される場所もしっかり把握することが大事です。またFacebook広告を出稿するには費用もかかりますが、自分の好きなように課金体系を選べるのも魅力の1つです。
Facebook広告のターゲティングからオークションの仕組みまで解説と盛り沢山でした。Facebook広告1つとってもこれだけたくさんのことがあります。こちらの記事を参考にしながらまずはFacebook広告を運用してみるのが一番かと思います。
もしFacebook広告の運用代行などお仕事のご依頼がありましたら以下ボタンのフォームからご連絡ください。
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