SEOマーケティング

Passage Indexingとは?GoogleのSEOランキング要素で強調スニペットとは違う!

SEO
この記事は約9分で読めます。

2020年10月15日に開催されたGoogleのオンラインイベントである「Search on 2020」において、Passage Indexing(パッセージインデキシング)という機能が新たに発表されて話題となっています。今後のSEOに大きく関わってくる内容ですし、私がしっかりと説明したいと思います。

Passage Indexingとは?

ページの特定部分だけを評価対象にする仕組みのことです。ここで注意したいのがインデックスするシステムの変更ではないことを頭に入れてください。名称にIndexingと入っているため、話がややこしくなってしまいますが、あくまでランキング要因の1つになるものです。

Passage Indexingと強調スニペットとの違いは?

Passage Indexingについて理解いただいたと思いますが、ここで疑問に思うのは強調スニペットと何が違うのかという点です。

強調スニペットとは検索クエリに対する回答を短くわかりやすく提供する機能のことで、SEOのランキングには全く影響しません。
そのため強調スニペットに自分のサイトの文章が表示されたからといって、その検索クエリに対するSEOが上がるわけではないんです。ここは勘違いを起こしやすいですが、「強調スニペット=SEO」のアルゴリズムには関係なく、検索クエリに対する端的な回答が強調スニペットのエリアに表示されるだけと捉えてください。


強調スニペットは上記のように、検索クエリの疑問に適している回答を記事内の一部分のみを拾ってきて強調スニペットの表示エリアに表示させます。
強調スニペットは表示エリアが1つしかないため、1つの枠を巡って多くの人が争います。

しかしPassage Indexingの対象部分である箇所が回答であるとは限りませんし、強調スニペットのように一部分ではなく、いろいろな部分から情報を拾ってきて表示させます。ちょっとややこしいですが、図で表すと以下になります。


Passage Indexingは、Passage Indexingの表示エリアというのがなく、あくまでSEOのアルゴリズムに関係しているため検索ランキングの要因となります。
つまり、1-10位まで1ページ目にサイトが表示されますが、この10サイト全てがPassage IndexingによってSEOのランキングに関与している場合もありえます。
Passage Indexingと強調スニペットの両方ともページの中の一部分を理解することは同じですが、目的や仕組みも全然異なっています。

強調スニペットとPassage Indexingの関連性は?

先ほど、強調スニペットとPassage Indexingの違いについては理解いただきましたが、横断して関連が出てくる可能性もあります。
例えば、強調スニペットとして引用されている部分がPassage Indexingの対象の一部分になるということです。
検索クエリが「渋谷 新宿 距離」という場合は、渋谷と新宿の距離である約5kmという部分が強調スニペットとして表示されつつ、Passage Indexingの対象としても評価されてSEO1位、2位に表示される場合もあります。その際には、単純に渋谷と新宿の距離である5kmを書いた記事ではSEOは上がらないため、しっかりと渋谷と新宿を徒歩〇〇分というように、移動手段ごとの時間や、渋谷と新宿間のオススメの飲食店など様々な情報を記載してあげることがとても重要です。
このように強調スニペットとPassage Indexingの関連性は絶対にあるとは言えませんが、どちらにも評価されることで多くの流入をえることができます。

Passage Indexingの詳細


Passage Indexingと強調スニペットの違いはわかったかと思いますが、ここからはよりPassage Indexingについて細かく解説していこうと思います。

Passage IndexingはSEOランキングの1つの評価指標


Passage Indexingは、1つの記事の中にある複数箇所の情報を判断してSEOのランキング要因に入れると伝えました。そうなると普通に考えれば長文していろいろな情報を入れ込んでしまった方がPassage Indexingの評価が高くなると考えたくなりますよね。
論理的に考えれば確かに長文の方が有利になると思いますし、現状のSEOは長文の方が上位表示される傾向があるため、Passage Indexingになったとしても長文が有利傾向は変わらないと思ってしまいますよね。
しかし私は、検索クエリのワード数によって異なると思います。

検索クエリが「韓国料理」の場合は、ユーザーは韓国料理を調べたいと思っていると判断できますが、韓国料理の何を知りたいのかまではわかりません。そのため幅広く情報が網羅的に入っている記事の方がユーザーのニーズに応えられると判断できます。

それでは検索クエリが「新宿 韓国料理」と特定の地名が入った場合は、新宿にある韓国料理屋を探していることが一発でわかります。そのため新宿の韓国料理屋が掲載されている記事を紹介しますが、その中に渋谷や池袋など違う地域の韓国料理屋の情報はそのユーザーには不必要な情報となるため、検索クエリのニーズとのズレが発生して、情報レベルが下がってしまうためSEOでの上位表示は厳しくなります。

上記のように検索クエリの掛け合わ数が多くなればなるほど、ユーザーが調べたいことが明確になってくるため、Googleとしてもどの記事を上位表示させればいいのか判断しやすくなります。

  • 検索クエリ:iphone12 電池交換 方法 → 顧客のニーズ:iphone12の電池の交換方法を知りたい
  • 検索クエリ:iphone12 バッテリー交換 料金 → 顧客のニーズ:iphone12のバッテリー交換の費用を知りたい
  • 検索クエリ:エクセル sumifs関数 使い方 動画→ 顧客のニーズ:Excelのsumifs関数の使い方を動画で見たい
  • 検索クエリ:Microsoft 時価総額 推移 グラフ → 顧客のニーズ:Microsoft社の時価総額の今までの推移をグラフで見たい

このように検索クエリのワード数が多くなるにつれて、顧客の知りたいことややりたいことが詳細になってくるため、テールワード(ワードの掛け合わせ数が多い)になればなるほど、端的な情報を提示する方がGoogleとしてもユーザーのニーズに応えられるという考えになります。そのため、Passage Indexingによってテールワード系のSEO対策はあまり長文になりすぎない方がいいことになりそうです。

Passage Indexingの表示

Passage Indexingの表示についてはまだまだ不明確ですが、おそらく通常の検索結果と変わらない可能性が高いです。
Passage Indexingが発表された直後では全く情報がなかったため、Text Fragmentのように知りたい情報がハイライトされて素早く知ることができる可能性も考えられましたが、それはほぼなくなった模様です。先ほども伝えた通り、よりユーザーが何を求めているかがわかりやすいテールワードに対してPassage IndexingのSEO要素が高くなり、ユーザーのニーズに直結した回答を表示されるようになるということです。

[aside]Text Fragment
「#:~:text=」が付いたURLで、ページ内の特定のテキストの場所をダイレクトに表示する機能。例えば、「バンコク」と調べた際にText Fragmentでバンコクの書かれている箇所を探して黄色いハイライトをつけてくれます。多くの人は、「Ctrl + F」で調べたいワードを検索すると思いますが、それと似ていますね。個人的にはText Fragmentより「Ctrl + F」の方が簡単なのでこちらを使いますが。[/aside]

Passage Indexingの影響度合いは?

Passage Indexingは、ビックワードではなく、よりユーザーのニーズがわかりやすいテールワードへの影響が強いことをお伝えしました。
基本的に検索回数が多い物がビックワードになり、テールワードは検索回数が少ないことからも全体としては7%ほどの影響度合いとなっています。

この7%がどれだけ大きいかは人それぞれかと思います。特にテールワードの集客だけに力を入れている方であればかなりの影響度になると思いますし、ビックワードを中心に集客している方ではあまり影響がないかもしれません。もちろんビックワードで集客している方も、テールワードからの流入数はあるため、そこに影響が出ることで収益面に関係する可能性はあります。
テールワードはアフィリエイトの中でもユーザーのニーズが定まっているワードになるためCVR(コンバージョン率)が高いワードがあったりします。そのため、そこでSEOが下がってしまうことで収益面は下がるリスクを回避するためにもPassage Indexingの対策はした方がいいと思います。

またこれはPassage Indexingの対策をすることによって今まで獲得できていなかった検索クエリでSEOが上がり、収益面が上がるチャンスとも言えます。Passage Indexingについて詳細を知っている人はいない状況ですし、情報戦になってきます。いかに早くPassage Indexingの情報を入手して、対策をするかが大きな分かれ目になります。
GoogleのSEOアルゴリズムで検索ランキングが大きく変わる節目はいくつもみてきましたが、今回のPassage Indexingの導入はかなりの検索ランキングに影響を与えることになるので、この記事をみている方は最新情報を常に掴むようにすることをオススメします。

Passage Indexingの対策方法は?

Passage Indexingについて理解していただいかと思いますが、テールワードのニーズに対する答えをしっかりと書いてあげて、余計な情報は入れすぎないことがPassage Indexingの対策です。

そのため、テーマに絞ってコンテンツを作成することが重要になってきますし、そこにEATと呼ばれる専門性や権威性の概念も重要になってくるでしょう。自分のウェブサイトがある程度のコンテンツに絞って記事を量産することが最も安全で賢いPassage Indexingの対策方法だと思いますので、しっかりと自分はどのテーマや分野で攻めるかという戦略を練ってウェブサイトの運営をしましょう。

もし迷った場合は、自分がユーザーの立場になって考えてみるととてもわかりやすいです。自分が何か調べ物をした際に表示されるコンテンツはどういう物がいいのか。どんなウェブサイトで、どのな人が運用していて、どんな内容が掲載されているといいのかという点で考えてみることを推奨します。

Passage Indexingの導入はいつから?

Passage Indexingは、2020年11月からアメリカで開始されています。まずはテストのような形で運用されて、ある程度の知見が溜まって改善が行われた後にヨーロッパに反映すると思います。
そのあとは、日本にも導入される形になりますが、日本は日本語という1つの国でしか使われていない言語になるため、基本的にアメリカ→ヨーロッパ各国→日本という順番が過去の流れをみても多いです。
そのため、アメリカやヨーロッパでどのようにPassage Indexingの対策や影響が出ているかを把握して、同じ流れが日本にもくることを見越した対策がSEOで優位に立てるはずです。
私もプロのマーケターとしてSEOの最新情報は常にアップデートして記事化できればと思っていますので、是非引き続きご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました